本州四国連絡高速道路の新料金制度をめぐり、鳩山由紀夫首相と前原誠司国土交通相の間で見解の違いが表面化した。
鳩山首相は27日の全国知事会議で、飯泉嘉門・徳島県知事が、本州とは別料金でかつ割高になる新制度の見直しを求めたのに対し、「理不尽だという知事の主張は誠にもっとも。ご要望に応えられるように、頑張ってまいりたい」などと述べた。これに対し、前原国交相は28日の閣議後会見で「現時点では見直すつもりはない」と改めて表明。「3.2兆円の長期債務、他の交通機関への配慮を考えれば(割高になるのは)当然」との持論を展開した。閣内の不協和音が再び露呈した形で、混乱に拍車がかかりそうだ。
毎日新聞 2010年5月29日 東京朝刊