アルプスの侍 いきなり本番モードだ!
スポニチアネックス - 2010年5月27日(木) 7時2分
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山の頂上に雪が残る風景を背にするランニングする日本代表イレブン |
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【W杯日本代表直前合宿】初練習の冒頭、岡田監督が声をかけ、選手、スタッフ全員が円陣を組んだ。指揮官がジョークを飛ばすと、選手から笑いがこぼれる。高地順化、強豪との強化試合と多くの目的がある重要な直前合宿。韓国戦後の暗いムードから一転、最高の雰囲気でスタートした。
約30分間のランニングとストレッチのあと、ピッチを4分の1使う11対11の実戦形式で汗を流した。その後はDFラインからビルドアップして、クロスからシュートの練習。別メニュー調整の中村の代わりに、右MFには松井が入った。「中を見ないで(クロスを)上げろ!」と岡田監督のゲキが飛ぶ中、攻撃の形を入念にチェックした。
機関車形の電気自動車に乗り、日本代表がザースフェーのホテルに到着したのが午後1時(日本時間午後8時)すぎ。日本時間26日午前3時45分に羽田空港をチャーター機で出発し、バス、電気自動車を乗り継いだ移動は計16時間以上に及んだ。4000メートル級の山々には雪が残り、練習開始時の気温は15度と肌寒い中で合宿はスタートした。
チームは到着時からW杯モードだった。村の入り口のバスターミナルでザースフェー観光局による歓迎セレモニーが開催されたが、日本協会は「選手が移動で疲れているから、できるだけ時間を短くするように」と要請。100人を超える地元の子供たちによる合唱や、スイスの伝統楽器アルプホルンの演奏など式はわずか8分で終了した。観光局関係者は「最初は“どんどんやって”という感じだったが、韓国戦後に急に時間を短縮するよう言われた」と困惑。かわいらしい子供の姿には厳しい表情を崩した岡田監督だったが、壮行試合だった24日の韓国戦に0―2で完敗して余裕は消えていた。
合宿は6月4日まで。岡田監督は「韓国戦で、これからやることと課題がはっきりした。やることとは攻撃のリズムを取り戻すこと。コンディションを上げて守備の意識を高めること。目標のベスト4は変えない」と力を込めた。眼鏡の指揮官が鬼の形相でチームづくりの仕上げに入った。
▽ザースフェー アルプス山脈の谷間にあるスイス南部の高級リゾート地。標高は1800メートル。標高4545メートルのスイス最高峰ドーム山など13の4000メートル級の山々と氷河に囲まれ、その美しい景観から「アルプスの真珠」と呼ばれる。環境保護のためガソリン車の乗り入れを禁止し、電気自動車が使用されている。1年中ウインタースポーツが楽しめる。
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[ 5月29日 7時33分 更新 ] |
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