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人件費削り安いメニュー…居酒屋、集客に懸命

5月28日22時33分配信 読売新聞

 消費不況に苦しむ居酒屋チェーンが、顧客獲得のため、低価格競争を繰り広げている。

 各社は、人件費を削って安価なメニューを繰り出し、利用者のつなぎ留めに躍起だ。

 居酒屋大手のワタミは6月、料理メニューの7〜8割を1品250円に抑える格安店を都内に出店し、年内に10店舗まで増やす計画だ。「昨年夏以降、顧客の財布のひもが急速に締まり、市場はこれからも緩やかに縮小する」(桑原豊・ワタミ社長)との分析からだ。

 客はテーブルの端末で注文した料理を調理場まで取りに行く。「ファストフード」のシステムを使って人件費を抑え、低価格を実現する計画だ。客1人当たりの消費額は、「和民」の2600円に対し、格安店は1800円を見込んでいる。

 コロワイド東日本は今月、居酒屋「甘太郎」で299円と399円の低価格品を大幅に増やし、1品400円以下のメニューの割合を全体の約4割に引き上げた。工場加工を強化して店内での調理作業を減らした。「少額の利用も取り込んでいきたい」(甘太郎第一事業部の早川伸一朗部長)との狙いだ。

 三光マーケティングフーズは09年5月から、居酒屋「東方見聞録」「月の雫」などで、全品270円均一を打ち出し、低価格路線をリードしている。

 全国の居酒屋の4月の売上高(全店ベース)は、前年同月比6・6%減となり、16か月連続で前年を割り込んだ。会社帰りのサラリーマンやOLの利用が減り、家庭での食事を好む「内食化」や、若者の酒離れが進んでいる。各社の知恵の絞り合いは続きそうだ。(栗原守)

最終更新:5月28日22時33分

読売新聞

 

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