大阪中央郵便局建て替え延期 劇場、オリエンタルランド断念

2010.5.19 08:28

 日本郵政とJR西日本は18日、大阪中央郵便局(大阪市北区)の建て替えを延期し、平成24年の完成を目指していた複合商業ビルの開業を先送りすると発表した。これを受け、東京ディズニーリゾート(千葉県浦安市)を運営するオリエンタルランドは、ビル内で予定していた劇場の賃借と運営を断念する。日本郵政は、劇場の運営主体は新たに探す予定としている。

 日本郵政は19年10月の郵政民営化に伴い、建て替えを計画。同社と隣接地を所有するJR西日本の共同事業として、地上40階地下3階建てのビル(延べ床面積約21万平方メートル)を建設する予定だった。しかし、昨年3月に当時の鳩山邦夫総務相が、局舎の保存部分の拡大を要請したことから再検討を決定。総務省と協議中だが、保存方針が決まらず着工のめどが立たないことから、24年の完成が難しくなったという。

 日本郵政によると、大阪中央郵便局は昭和14年、東京中央郵便局と同様に旧逓信省職員の吉田鉄郎氏が設計。東京はすでに21年11月に着工し、24年4月に完成予定だが、大阪は都市計画決定上、南、東側の壁面を5~10メートル後退させて歩道を拡充することが技術的に課題になっているという。中層部に予定している約1700席の劇場の整備計画は変更しない。

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