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「それはそれ、これはこれ」 社民、連立離脱の一方で民主と選挙協力
このニュースのトピックス:民主党
米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾(ぎのわん)市)移設問題をめぐり、党首の福島瑞穂消費者・少子化担当相が罷免されたことを受け、社民党は28日、連立政権から離脱する方針を固め、政府・民主党との関係を見直す方向に舵を切った。ただ、すでに新潟などで行われている参院選での選挙協力については28日、民主党の小沢一郎幹事長と社民党の重野安正幹事長の間で維持していくことで一致した。
小沢氏は同日午後、重野氏に電話し、「福島氏の罷免に関係なく、選挙協力はお願いしたい。『それはそれ、これはこれ』ということで」と持ちかけた。
連立離脱による最大の懸念が民主党との選挙協力の破(は)綻(たん)だっただけに、重野氏も小沢氏の申し出を受け入れた。
もっとも、これまで連立維持に躍起になっていた党執行部からも「選挙協力も当然、ご破算だ」と、民主党との関係を見直す発言が出ている。連立離脱で民主党との「対立軸」を鮮明にした上で支持拡大につなげたいとの考えからで、小沢−重野ラインの選挙協力維持は、今後党内で論議を呼ぶ可能性もある。
社民党は30日の全国幹事長会議で連立離脱を正式決定する方針で、辻元清美国土交通副大臣も辞任させる方向で検討している。党執行部が当初模索していた連立維持から連立離脱でまとまったのは、閣外協力などの形で政権にとどまるより、野党に徹して政府・民主党への攻勢を強める方が得策と判断したためだ。
社民党は28日夜「罷免に抗議する」と題した声明を発表。「連立政権のあり方について重大な決定をせざるを得ない。誤りのない最終判断を下すこととしたい」と宣言した。しかし、選挙協力を維持したままの連立離脱が国民の理解を得られるかは未知数だ。