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【大リーグ】松井 “解雇騒動”一掃の6号!!2010年5月28日 紙面から
【アナハイム阿部太郎】エンゼルスの松井秀喜外野手(35)がブルージェイズ戦で5月14日以来、36打席、10試合ぶりの6号2ランを含む2安打2打点で、5試合連続&10試合ぶりマルチ安打を記録。チームは6−5でサヨナラ勝ちした。28日(日本時間29日)からはイチローのマリナーズとホームで3連戦。 打った瞬間、確信した。力強い打球。飛距離。白球がライト中段に突き刺さるのを見届けると、背番号55はゆっくりダイヤモンドを回った。3−3の6回無死一塁、左腕ルイスから6号2ランだ。「真ん中の甘い球でしたけど、いいスイングでとらえられた」。いつになく上機嫌だった。 この日は、父昌雄さんと母さえ子さんが初めてエンゼルスタジアムを訪れていた。昨年はワールドシリーズなど観戦した試合で「本塁打率10割」だったという昌雄さんは「今日ばかりは内心ダメだろうと。今朝(ロスに)着いたばかりで、時差ぼけが一気に覚めました」。“ゴジパパ神話”も健在だった。 5月はこの試合前まで1割7分4厘。「序盤だから打てないと、打率がぐっと下がって目立つ」。松井がいくら強がっても、24日には7番に降格させられ、ついには「途中解雇」と報じる米メディアも出た。そんな周囲の喧噪(けんそう)を振り払う一撃。「(完全男ブレーデンからの5号と)どちらも完ぺきなホームラン。これを続けていかなくちゃいけない」。まだまだ物足りない。この日を逆襲の足がかりとする。 ◆チョー刺激受けた 水泳・北島と初対面松井は試合前、競泳男子二百メートルでアテネ、北京の2大会連続金メダリストの北島康介(日本コカ・コーラ)と初対面。ロス近郊でトレーニングを積んでいる北島は、巨人時代からファンだったという。終始、緊張した面持ちだったが、「すごくいい人で、サインももらっちゃった。すごいパワーをもらった気がします」とうれしそうで、松井も「2大会連続で金メダルを獲得されている選手ですから、僕も少しでもあやかれるようにしたい」と刺激を受けた様子だった。もちろん目指すは2年連続の世界一だ。
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