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「死刑になりたかった」刃物持ち外出 パチンコ店殺人

2010年5月27日

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 大阪市旭区のパチンコ店で25日夜に客の男性が刺されて死亡した事件で、殺人未遂容疑で現行犯逮捕された無職小西英雄(ひでお)容疑者(35)=同区今市1丁目=が「人生が面白くないので、もういやになり、死刑になりたかった」と供述していることが、大阪府警への取材でわかった。凶器の折りたたみナイフ(刃渡り約8センチ)を持って直前に自宅を出たとも話しているといい、府警は計画性についても調べている。府警は27日に同容疑者を殺人と銃刀法違反の容疑で送検する方針。

 旭署は26日、亡くなった男性は、同区今市1丁目、会社員津田智久さん(43)と確認したと発表した。司法解剖の結果、右耳下の首に幅約2センチ、深さ5〜6センチの刺し傷が1カ所あり、失血死と判明。府警は、傷の深さから、小西容疑者は明確な殺意を抱いていたとみている。

 同署によると、小西容疑者は「自分のナイフをズボンのポケットに入れ、25日午後9時前に自宅を出て、パチンコ店に向かった。入店してすぐに(津田さんを)1回刺した」「誰でもいいから殺そうと思った」などと供述しているという。

 近所の人らによると、津田さんは母親と2人暮らし。8年前から大阪市内の会社に勤めていた。上司の男性によると、津田さんは営業を担当し、勤務態度はまじめで、顧客からの評判も良かった。スタッフ20人の中で後輩の指導役も務めていた。

 25日、津田さんは午後6時前まで勤務。退社するときに「お先に失礼します」とあいさつし、男性は「お疲れ様」と返したという。男性は「それが最後の別れになりました。ほかの従業員はもちろん、僕自身、突然のことで非常に動揺している。どうしてこんなことを……。許せない」と涙を見せた。

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