口蹄(こうてい)疫 宮崎県所有の種牛2頭に鼻のただれや発熱症状 東国原知事「悔しい」
宮崎県で感染が拡大している口蹄(こうてい)疫の問題で、県所有の49頭の種牛のうち、2頭に鼻のただれや発熱など、口蹄疫の症状が見つかったことが明らかになった。
東国原知事は「非常に悔しいというか、返す返すも残念なんですが、致し方ないかなと」、と述べた。
家畜を強制的に殺処分できることなどを柱とする「口蹄疫対策特別措置法」が28日午前、参議院本会議で可決され、成立した。
ところがその直後、赤松農水相も驚く事実が明らかになった。
赤松農水相は、「え、知らない。だから、早く殺せって言っているのに」と話した。
殺処分の対象にもかかわらず、東国原知事が救済を求めていた、県所有の49頭の種牛。
このうち、2頭に鼻のただれや発熱など、口蹄疫の症状が見つかったことが明らかになった。
宮崎県議会全員協議会で、東国原知事は「2日前から発熱の症状を呈したり。近日中に速やかに殺処分をしたいと考えております」と述べた。
27日、山田農水副大臣は、「今まで(殺)処分してこなかったのがおかしいと。法令違反であるというのが、わたしの立場です」と述べた。
山田農水副大臣にも批判され、東国原知事は27日夜、49頭の殺処分に同意したばかりだった。
2日前から出ていた症状の発表が遅れたことについて、東国原知事は、「報告は受けておりません。その判断については、わたしは防疫員の判断に任せざるを得ないと思います。微妙で厳しい判断ですね」と述べた。
これに対し、殺処分対象地域で種牛を飼育し、ワクチン接種を拒否している三共種畜牧場の薦田長久さんは、「やっぱり残念ですよね。あと5頭(エース級)残ってますけど、まだそれも(感染していないか)わからんじゃないですか。とにかく、うちの(種)牛を残して、みんなで改良して貢献したい」と話した。
残る牛は、西都市に避難しているエース級の5頭。
28日に採取する検体の検査結果が陰性と出れば、感染していないと判断する方針。
(05/28 19:40)