中心市街地活性化基本計画の策定に向けて、飯塚市は28日、たたき台となる基本構想を発表した。高齢者住宅の建設など定住促進を柱に据える。今後、この構想を基に、市民や団体、企業から改善案などのアイデアを募集する。本年度中に計画を策定し、来年4月以降に内閣府に申請する。市は「早ければ(来年)7月には認可を受けたい」としている。
基本計画策定は、2006年の中心市街地活性化法改正に伴い、内閣府が推進。計画が国に認可されると、計画に基づく事業の補助率アップなどが見込まれる。
基本構想では、中心市街地をJR新飯塚から飯塚駅間の、本町や東町など6商店街や地方卸売市場周辺の約132ヘクタールと設定。この中に、福祉・医療関連施設の立地や住宅建設を促進して「少子高齢社会に対応した、だれもが住みやすいコンパクトなまちづくりを進める」としている。
市が提案する具体例としては、本町商店街入り口付近に駐車場を設け、2008年4月に発生した火災の跡地は住宅立地を促進し、高齢者用高層住宅などを挙げている。
これらの案は「あくまで検討材料。『ゼロベース』から中心市街地活性化につながる事業やアイデアを募集する」(同市)という。基本構想は31日から市のホームページに掲載。6月1日からは市役所本庁や4支所などにも設置する。提案は6月1日‐7月31日まで。問い合わせは市商工観光課=0948(22)5500。
=2010/05/29付 西日本新聞朝刊=