NHK沖縄県のニュース 沖縄放送局
日米共同声明で県内の反応
日米共同声明が発表されたことを受けて、アメリカ軍キャンプシュワブを抱える名護市辺野古では、戸惑いや移設に反対する声が聞かれました。
このうち、80代の男性は「住民に被害が及ぶようなことには反対です」と話していました。
また、70代の男性は、「総理の話が、二転三転するのでそれが住民を混乱させて問題を長引かせる」と話していました。
また40代の男性は、「ヘリコプターが1機でもうるさいのに、滑走路ができたらさらにたいへんだ。住民も移設に賛成か反対で2分されていて、自分も賛成か反対か簡単には言えない」と話していました。
普天間基地がある沖縄県宜野湾市では、県民感情を無視しているといった意見や、沖縄県内のどこに移しても危険性は変わらないといった意見が聞かれました。
このうち、39歳の自営業の女性は、「最初の約束とまったく違う結果で許せない。海を埋め立ててまで新しい基地を造る必要性がどこにあるのかわからない。県民感情を無視していると思う」と話していました。
また、28歳の運送業の男性は、「鳩山総理大臣は当初県外移設と言っていたのに話が違って残念です。どこに移設しても危険性は同じだと思う」と話していました。さらに、67歳の主婦の女性は「県内移設が決まるのは、ぜったいに納得できない。いつも沖縄が犠牲になるのは問題だと思うので政府はもっと考えてほしい。戦後65年もずっと沖縄に基地があるのはおかしい」と話していました。名護市辺野古で、金物店を営んでいる西川征夫さんは(にしかわ・いくお)「期待を持って民主党に1票を投じたのに元に戻ってくるとは怒り心頭で、どこにこの怒りをぶつけたらよいか、戸惑っています。『基地を県外に』と言って政権を獲って、総理になったのに、それを撤回もせずに、県民や名護市民をだましたことについて、わたし達のように、移設にもともと反対している住民だけでなく、条件付きで移設を容認してきた人たちも気持ちは一緒だと思う。わたしたちとしては、アメリカが移設は『地元の同意』を条件としていると聞いているので、これだけが唯一の希望だ。われわれ国民は、何を信じたらいいのか、子どもたちに何を教えればよいのかわからない」と話していました。
名護市辺野古で現行の移設案の受け入れを推進してきた住民グループのメンバーで建設会社に勤務する許田正武さんは(きょだ・まさたけ)「現行案に戻ってくるんだろうという期待はしていたが、だいぶ振り回されたと言えば振り回されたのが現実。子どもたちの未来を考えれば海を残さなければならないと思うが、雇用の問題や経済問題がある。いまは地元には仕事がなく、困っている人もいるし、子どもたちも育てなくてはいけないので、泣く泣く、埋め立てを推進して普天間の危険性を早めに除去できればと思う」と話していました。
05月28日 18時58分
マイエリアの登録方法
表示したい都道府県を最大2つまで登録することができます。
- 未登録の場合は「登録」ボタンをクリックします。
- 登録したい都道府県を地図から選択します。
- 確認ボタンをクリックすると登録が完了します。
※登録した都道府県を変更するには「変更」ボタンをクリックします。