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【神奈川】新幹線新駅 JR前向き 『湘南の玄関口に』2010年5月28日 リニア中央新幹線の開業という条件付きながらも、JR東海が東海道新幹線の新駅設置に前向きな姿勢を示したことで、誘致を進める県や寒川町の関係者からは「湘南の玄関口になる」と歓迎する声が上がった。 (加藤木信夫、中山高志) 県によると、県央部では一九七〇年ごろから各地で新幹線新駅誘致活動が展開されていた。県と関係市町などでつくる期成同盟会は九七年、平塚市、綾瀬市、寒川町の三地区から同町倉見地区を誘致先に選定した。 二〇〇二年には、倉見地区(約六十三ヘクタール)と相模川対岸の平塚市大神地区(約六十九ヘクタール)を橋で結び、一体的に整備する「ツインシティ整備計画」を策定。また、開業後十年間の住宅建設などに伴う経済効果を、約六千三百億円とはじき出していた。 このほか、相模鉄道二俣川駅(横浜市旭区)−湘南台駅(藤沢市)間を結ぶ相鉄いずみ野線を、ツインシティ計画地まで延伸する構想も持ち上がった。 しかし、新駅誘致についてJR東海がこれまで明確な賛意を示していなかったこともあり、整備計画は遅々として進んでいない。地元でも、誘致を懐疑視する向きも少なくなかった。 □ 寒川町商工会の村松正喜会長(64)は「ここは夢の国になる」と気持ちの高ぶりを隠せない。 「東京まで三十分の通勤・通学圏になる。寒川に居を構える人が増えるだろう」と予測。さらに「茅ケ崎のサザンビーチ、藤沢の江の島など、全国的に名高い湘南の観光地へ向かう客の玄関口にもなる。(新駅と接続する)JR相模線は複線化され、地元住民の交通の便も良くなる」といくつもの相乗効果を数え上げた。 山上貞夫町長は「今後、(駅設置の)計画が具体化してくる。地元自治体として、それに対応する開発計画を準備しなければ」と気を引き締めた。
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