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メキシコ湾の油流出量、米史上最悪 当初推定の2〜3倍

2010年5月28日13時7分

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 【ニューヨーク=田中光】米ルイジアナ州沖のメキシコ湾での原油流出事故で、米地質調査所(USGS)などの調査団は27日、海底からの流出量について「1日当たり約1900キロリットルから約3千キロリットル」との推定値を発表した。国際石油資本の英BPなどが公表してきた「同約800キロリットル」の2.4倍から3.8倍に相当し、流出量は米史上最悪になることがわかった。

 今回の推定値により、掘削基地が沈没した4月22日から5月27日までの36日間の流出量は、少なくとも約6万8700キロリットルに達する。1バレルの原油から約74リットルの石油が精製できるとして、トヨタのカローラが地球を約1万1500周できる計算だ。1989年にアラスカで起きた約4万1千キロリットルを大幅に上回る、米史上最悪の原油流出事故になった。

 地表に現れた原油の分析と、海底の流出のビデオ映像を分析する二つの方法で流出量を検討。双方から得られた結果で重なりあった数値から推定値を導き出した。

 また、オバマ米大統領は同日、ホワイトハウスで記者会見し、米国沖における新たな海底油田開発の凍結を約6カ月間、延長し、アラスカ沖やメキシコ湾で計画されている探査掘削を停止させると発表した。

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