米アップルの新型マルチメディア端末「iPad(アイパッド)」の国内販売が28日、アップル直営店や一部の家電量販店などで始まった。同社は予約なしでも買える当日販売分を数量限定で用意しており、福岡市・天神の直営店「アップルストア福岡天神」には、午前8時の開店前から150人超が列をつくった。
同店はこの日、予約の有無に応じて列を分けて対応。より早く、確実に手に入れようと、予約を済ませている人も多く詰め掛けた。前日正午から並んだ佐賀県伊万里市の主婦(42)は「こんなに長い列になるとは思わなかった」と驚いた表情。「まずは音楽をダウンロードしたい。小学生の子どもたちと一緒に大切に使います」と話した。
iPadはパソコンと高機能携帯電話の間に位置する製品で、電子書籍端末としても利用できる。先行発売した米国では1カ月足らずで100万台以上を販売。日本でも多くの企業がゲームや雑誌の配信を表明しており、関連業界ではブームへの期待が高まっている。
国内約180店舗で販売されるが、九州7県のうち佐賀県では店頭で購入できない。販売価格は無線LANのみのモデルが4万8800円から、ソフトバンクの携帯電話回線も使えるモデルが5万8320円から。
=2010/05/28付 西日本新聞夕刊=