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パチンコ店刺殺「殺そうと思った」、入り口近くの客狙う

 大阪市旭区のパチンコ店で25日夜、男性客が首を刺され死亡した事件で、殺人容疑で逮捕された無職・小西英雄容疑者(35)は、入店後間もなく出入り口に一番近い遊技台に座っていた男性を、所持していた折りたたみナイフ(刃渡り8センチ)で襲っていたことがわかった。小西容疑者は「誰でもいいから殺そうと思った」と供述していることも判明。男性の右耳の下付近の傷は深さが約10センチに達しており、大阪府警旭署は、あらかじめ犯行を計画して店に入り、明確な殺意をもって男性を刺したとみて調べている。

 同署によると、死亡した男性は同区今市の津田智久さん(43)とみられ、北側出入り口に一番近い遊技台にいた。店員の話では、小西容疑者は常連客だったが、犯行前に店内でパチンコをしたり、トラブルになったりしている様子は目撃されていなかった。小西容疑者と男性に面識はなかったといい、同署は小西容疑者が入店後、たまたま一番近くにいた男性を刺したとみている。

 小西容疑者の犯行後の様子について、店員は読売新聞の取材に、「ナイフをもったまま独り言をつぶやきながら店内をウロウロしていた」と振り返った。

 小西容疑者はワンルームマンションに一人暮らし。約2か月前に引っ越してきたといい、近隣住民は「仕事はしていなかったのでは。大柄な体格だがおとなしそうな感じだったので、こんな事件を起こすとは思わなかった」と話した。

 小西容疑者は1997年4月と2000年7月に愛媛県内で路線バスの運転手にナイフを突きつけたバスジャック事件を起こしているほか、04年12月には火炎瓶を持って姉を人質にとって住宅に立てこもったとして逮捕され、実刑判決を受けている。

2010年5月26日  読売新聞)
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