Re:メールにお返事
日本や世界で現在進行形の最新の軍事情報を選別して、誰にでもわかるような文章で解説します。ホットな事件や紛争の背景や、将来の展開を予測したり、その問題の重要性を指摘します。J-rcomでは、日本で最も熱い軍事情報の発信基地にしたいと頑張ります。(1999年11月)
2010.05.27
海兵隊のオスプレイの飛行場の条件とは
届いたメール
神浦さん、こんにちは。
以前、普天間基地の徳之島分散移転案の事で質問させて頂いた者です。
一昨日から、明日発表される日米合意文書の報道を耳にする機会が増えました。辺野古沖(工法は8月末までに決定)+訓練の分散移転(徳之島を明記)が軸になっているようです。
辺野古沖滑走路建設は、報道では辺野古沖決定の方向に持っていこうとしているようですが、沖縄県民が反対している以上、無理に押し付けようとすればするほど着工は断念せざるを得ない結果になるだろうと予想しています。
徳之島への訓練移転については、沖縄県への辻褄合わせと手柄にしたい民主党の思惑が見えますが、移設の具体案も訓練内容も不明なまま日米合意を盾に押し付けられても困惑と怒りしかありません。
そこで質問ですが、徳之島への訓練移転はおそらくオスプレイの導入が目的だろうと思いますが、オスプレイの騒音は現在の普天間のヘリの騒音より、かなり大きいと聞いています。
その場合、クリアゾーンや騒音被害を受ける区域というのは滑走路からどれくらいの距離が必要になるのでしょうか?
飛行ルートを含めると更に被害区域は拡大するかもしれませんが。
既存の徳之島空港は、関空のように完全に独立した海上空港では無く、島の西側の海岸線沿いに滑走路が伸びているといった方が正しいです。干潟の先は急に深くなっていますので、拡幅工事を行うとすればさらに陸上に近い部分を埋め立てる事になるはずです。
一番の懸念は、政府は将来徳之島を含む奄美の島々を大規模な米軍基地にしようとしてるのではないかという不安です。
徳之島を起点に120kmなら奄美群島は全部射程距離に入ります。
あれだけ大見栄をきって、結局訓練だけしか移転できないのであれば、既存の自衛隊基地や無人島(一度名前の挙がった馬毛島など)でもよいのではと思うのですが、徳之島への訓練移転にはどのような意味が含まれているのでしょうか?
ご見解を頂けると嬉しいです。
神浦さん、こんにちは。
以前、普天間基地の徳之島分散移転案の事で質問させて頂いた者です。
一昨日から、明日発表される日米合意文書の報道を耳にする機会が増えました。辺野古沖(工法は8月末までに決定)+訓練の分散移転(徳之島を明記)が軸になっているようです。
辺野古沖滑走路建設は、報道では辺野古沖決定の方向に持っていこうとしているようですが、沖縄県民が反対している以上、無理に押し付けようとすればするほど着工は断念せざるを得ない結果になるだろうと予想しています。
徳之島への訓練移転については、沖縄県への辻褄合わせと手柄にしたい民主党の思惑が見えますが、移設の具体案も訓練内容も不明なまま日米合意を盾に押し付けられても困惑と怒りしかありません。
そこで質問ですが、徳之島への訓練移転はおそらくオスプレイの導入が目的だろうと思いますが、オスプレイの騒音は現在の普天間のヘリの騒音より、かなり大きいと聞いています。
その場合、クリアゾーンや騒音被害を受ける区域というのは滑走路からどれくらいの距離が必要になるのでしょうか?
飛行ルートを含めると更に被害区域は拡大するかもしれませんが。
既存の徳之島空港は、関空のように完全に独立した海上空港では無く、島の西側の海岸線沿いに滑走路が伸びているといった方が正しいです。干潟の先は急に深くなっていますので、拡幅工事を行うとすればさらに陸上に近い部分を埋め立てる事になるはずです。
一番の懸念は、政府は将来徳之島を含む奄美の島々を大規模な米軍基地にしようとしてるのではないかという不安です。
徳之島を起点に120kmなら奄美群島は全部射程距離に入ります。
あれだけ大見栄をきって、結局訓練だけしか移転できないのであれば、既存の自衛隊基地や無人島(一度名前の挙がった馬毛島など)でもよいのではと思うのですが、徳之島への訓練移転にはどのような意味が含まれているのでしょうか?
ご見解を頂けると嬉しいです。
コメント
昨夜、頂いたメールを掲載しましたら、読者の方から以下のようなメールが今朝届いていました。まず参照してください。
ーーーーーー
本日の「メールで情報と感想」のコーナーに関し、オスプレイの騒音につきましては、「馬力が大きいから騒音も大きいに違いない」という風説が流布しているようですが、海上自衛隊のP-3Cと最新型であるP-1の違いを見ても分かるとおり、馬力だけが評価基準ではないわけであります。
(ターボプロップなので、プロペラが空気を引っ掻き回すP-3Cより、ターボファンジェットのP-1のほうがはるかに静かなのは、巨大なローターを振り回す既存の大型ヘリと、大馬力だがより小径プロペラ(ロータと言うべきでしょうか?)のオスプレイの差にさも似たり、だと思います)。
より詳しくは、ご存知かもしれませんが、
http://obiekt.seesaa.net/article/140920363.html
のサイトの記事が良くまとめられておりますのでご参照ください。
ーーーーーーーーーー
オスプレイに関しては、危険論が蔓延していますが、私はかなり改良されたと思っています。
テスト期間中は墜落事故が相次ぎましたが、今までは全く異質な飛行形態なので予期しない事故が発生したと思っています。
今ではオスプレイの操縦ソフトの改良と進歩で、以前ほど危険な航空機とは言えないと思います。
先日、アフガンで墜落したオスプレイに関しては、さらに詳しい事故調査を知りたいと思います。
さて、徳之島が海兵隊の拠点となるやの質問ですが、徳之島が辺野古沿岸に代わる海兵隊基地になることはないと思います。
奄美諸島(徳之島を含む)が海兵隊の統一運用に適さないからです。いくら奄美大島を加えても、海兵隊新基地の機能を持たせることは不可能です。
徳之島に名前が出たのは、鳩山首相の「最低でも県外」という言葉を受けて、沖縄に近くて、県外の徳之島という名前が出たのです。
6月になれば、日米合意案が出ますから、徳之島という名前がメディアに登場する機会はずーと少なくなります。
アメリカが徳之島では基地が出来ないと拒否しています。
しかし海兵隊が常駐しない一時的な訓練場という役割を求めてくる可能性はあります。昨日の全国知事会で鳩山首相が協力を求めていた同程度の位置づけです。
その場合は、普天間問題とは別なものとして話し合いが行われると思います。そのときのことを心配するには早すぎます。
今は鳩山首相の”5月末決着”と”最低でも県外”という2つの言葉のために徳之島案が浮上してきただけです。
徳之島の島民大会(4月18日)直後に、アメリカ側から海兵隊の航空部隊は陸上戦闘部隊から120キロ以内という条件が提示されて、徳之島案は消えました。
それに徳之島では中国に近すぎて、アメリカが求める海兵隊基地には成り得ません。
どうぞ安心してください。
※騒音問題は、オスプレイとともにF22戦闘機でもいわれています。一度、機会がれば自分で確認したいと思っています。
昨夜、頂いたメールを掲載しましたら、読者の方から以下のようなメールが今朝届いていました。まず参照してください。
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本日の「メールで情報と感想」のコーナーに関し、オスプレイの騒音につきましては、「馬力が大きいから騒音も大きいに違いない」という風説が流布しているようですが、海上自衛隊のP-3Cと最新型であるP-1の違いを見ても分かるとおり、馬力だけが評価基準ではないわけであります。
(ターボプロップなので、プロペラが空気を引っ掻き回すP-3Cより、ターボファンジェットのP-1のほうがはるかに静かなのは、巨大なローターを振り回す既存の大型ヘリと、大馬力だがより小径プロペラ(ロータと言うべきでしょうか?)のオスプレイの差にさも似たり、だと思います)。
より詳しくは、ご存知かもしれませんが、
http://obiekt.seesaa.net/article/140920363.html
のサイトの記事が良くまとめられておりますのでご参照ください。
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オスプレイに関しては、危険論が蔓延していますが、私はかなり改良されたと思っています。
テスト期間中は墜落事故が相次ぎましたが、今までは全く異質な飛行形態なので予期しない事故が発生したと思っています。
今ではオスプレイの操縦ソフトの改良と進歩で、以前ほど危険な航空機とは言えないと思います。
先日、アフガンで墜落したオスプレイに関しては、さらに詳しい事故調査を知りたいと思います。
さて、徳之島が海兵隊の拠点となるやの質問ですが、徳之島が辺野古沿岸に代わる海兵隊基地になることはないと思います。
奄美諸島(徳之島を含む)が海兵隊の統一運用に適さないからです。いくら奄美大島を加えても、海兵隊新基地の機能を持たせることは不可能です。
徳之島に名前が出たのは、鳩山首相の「最低でも県外」という言葉を受けて、沖縄に近くて、県外の徳之島という名前が出たのです。
6月になれば、日米合意案が出ますから、徳之島という名前がメディアに登場する機会はずーと少なくなります。
アメリカが徳之島では基地が出来ないと拒否しています。
しかし海兵隊が常駐しない一時的な訓練場という役割を求めてくる可能性はあります。昨日の全国知事会で鳩山首相が協力を求めていた同程度の位置づけです。
その場合は、普天間問題とは別なものとして話し合いが行われると思います。そのときのことを心配するには早すぎます。
今は鳩山首相の”5月末決着”と”最低でも県外”という2つの言葉のために徳之島案が浮上してきただけです。
徳之島の島民大会(4月18日)直後に、アメリカ側から海兵隊の航空部隊は陸上戦闘部隊から120キロ以内という条件が提示されて、徳之島案は消えました。
それに徳之島では中国に近すぎて、アメリカが求める海兵隊基地には成り得ません。
どうぞ安心してください。
※騒音問題は、オスプレイとともにF22戦闘機でもいわれています。一度、機会がれば自分で確認したいと思っています。