社民党幹部との会談を終え、記者団に囲まれる福島瑞穂党首=27日午後10時52分、国会内、飯塚悟撮影
平野博文官房長官や輿石東・参院議員会長は、政府方針を閣僚の署名の必要のない「首相発言」とすることで事態を収拾すべきだという考えと見られる。首相が、最終局面でこうした意見を受け入れる可能性も残っている。
一方で社民党内にも、福島氏のかたくなな姿勢を批判する声がある。27日夜の社民党議員の会合では、福島氏を前に「党首として責任を果たしていない」と批判し、党首交代を求める声も上がった。
社民、国民新両党は27日夕、国会内で党首会談を開いた。国民新党代表の亀井静香金融相は「閣議での決定に国外・県外移設という文言があれば、あなた方の言っていることは通る」と翻意を促した。しかし、福島氏は「日米合意に辺野古とあればサインしない」と重ねて表明、会談は物別れに終わった。
鳩山首相は27日夜、首相官邸で記者団に「福島氏の罷免も選択肢か」と問われ、「まだ、そのようなことは一切考えていない。日米共同声明に基づき、閣議の中で決定か結論を得る」と述べた。