哨戒艦沈没：「北には自国民を食べさせる能力がない」

　米国務省は25日に韓国海軍哨戒艦「天安」沈没に対する韓国政府の対応が発表された直後、北朝鮮が南北関係の断絶を宣言したことについて、強い口調で批判した。

　米国務相のクローリー広報担当次官補はこの日行われた会見で、「北朝鮮が韓国との関係を断絶するのは、北朝鮮住民の長期的な利益に最も反する行為だ」と述べた。さらに「韓国は世界で最もダイナミックな経済を持つ国の一つであり、北朝鮮は自国の経済政策の失敗さえ自ら認めるような国だ。北朝鮮は自国民の面倒を見たり、食べさせる能力がない」と指摘した。

　クローリー次官補は天安事件に関連する制裁について、「非常に強力で断固とした国際的な対応を取らなければならない」と強調した。さらに米国による独自の制裁に関連し、「経済面では米国が独自で行えることがある」と述べ、追加の金融制裁などを検討していることを示唆した。

　クローリー次官補は南北の軍事衝突の可能性に関する質問に対し、「北朝鮮による新たな挑発はこれ以上、目にしたくない。北朝鮮の指導部に強い影響力を行使するためには何をすべきで、また何ができるかを探るために、東アジア地域のパートナーたちと緊密に協力している」と述べた。

　一方、ボルトン元米国連大使はウォールストリート・ジャーナルへの寄稿で、天安を攻撃したことが明らかになった北朝鮮をテロ支援国として再指定すべきと主張した。ボルトン氏は「天安沈没事件はテロ支援との直接の関連はないだろうが、ブッシュ前政権の最も恥ずべき行動の一つだったテロ支援国からの削除を正すためにも、この宣言を行うべきだ」と主張した。

　ボルトン元大使は今回の事件についてあいまいな態度を取る中国を批判し、「中国は本能的に、北朝鮮への制裁には反対するだろうが、オバマ政権がイランへの新たな制裁を勝ち取るために、中国の態度をそのまま受け入れてしまえば、重大なミスになるだろう」と述べた。

ワシントン＝李河遠（イ・ハウォン）特派員

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