さて、本日はこのブログの主要なウオッチ対象である民主党の小沢一郎幹事長と輿石東参院議員会長(幹事長職務代行)について、ちょっと気になったというか、目にとまった情報について書きます。この二人が、いかに厚い友情によって結びついた運命的な親友、魂の片割れ同士であるかの、傍証のようなどうでもいいような内容です。
ちょっと前のことですが今月20日、自民党で憲法改正推進本部の会合があり、その場で福田康夫元首相が次のような発言をしました。「ウフウフッ」という例の含み笑いを交えて話していたようです。この人は大連立騒動をはじめ、小沢氏には振り回されましたからね…。
「小沢さんが民主党で力があるのは、参院を握っているからだ。参院を握っているから、衆院でも大きな顔ができる。言っちゃあ悪いが、輿石さんがコケたら、小沢さんはやりようがなくなってくるんじゃないか」
7月の参院選は、今のままいけば民主党は大敗するだろうと言われていますね。小沢氏は60議席をとって単独過半数を目指すとかのたまっていますが、最近では民主党議員からも「1人区は4議席しかとれないかも」「30台前半じゃないか」などの声が出ています。そして確かに、輿石氏もかなり苦戦が伝えられていますから、小沢氏の権力基盤にも大きなひびが入りそうな様相となっています。
で、23日の読売新聞は政治面で「『小沢ガールズ始動』 輿石氏応援に」という記事を掲載していました。記事は「夏の参院選で3選を目指す民主党の輿石東参院議員会長を支援するため、小沢同党幹事長と親しい『小沢ガールズ』と呼ばれる同党女性議員の応援が22日、始まった」と書いています。輿石氏が選挙区の山梨県昭和町で開いた総決起集会に、「ガールズ」の一人、青木愛副幹事長が出席して「輿石先生は信念と優しい心をお持ちだ」と応援のあいさつを行ったことを報じたものでした。
少年時代にはホームレスに石を投げてからかっていた輿石氏(日経新聞、平成21年4月2日付記者手帳)が「優しい」ねえ…。ともあれ、そこで、青木氏がなんとあいさつしたのかを現地取材した原川貴郎記者のメモで確かめたところ、以下のようでした。日教組が泣いて喜ぶことでしょう。果たして小沢氏にこれを言わされているのか、それとも本気でこんなこと考えているのかちょっと興味があります。
「輿石東先生は、民主党にとってそれはもう、なくてはならない先生でいらっしゃいますし、また将来の日本を背負って立つ子供たちの教育問題について全身全霊を傾けて長年にわたり取り組んできた先生でございます」
総決起集会の会場には、いかにも山梨県教組などから動員されたという感じの人たちが約1300人も集まり、輿石氏のあいさつ中にも寝ていたり、うつむいて携帯をいじったりしていたそうですが、この青木氏のあいさつには驚いたのではないでしょうか。私もここ数年ずっと輿石氏の言動を見続けてきましたが、子供たちの教育問題に全身全霊を傾けているなんていう評判は、一度も聞いたことがありませんから。
また、青木氏のいう「民主党にとってなくてはならない」とは、「小沢氏にとってなくてはならない」という意味かなあともぼんやり考えてみました。まあ、分かりませんが。ちなみにこの集会で、輿石氏が青木氏のことを「鈴木愛さん」と呼び間違えたので、聴衆はなんのことか分からずキョトンとする場面もあったそうです。
読売の記事によるとまた、来月には田中美絵子、福田衣里子両衆院議員が相次いで山梨入りするとのことです。まあ、意図も思惑もよく分かりますが、選挙って一体なんなんでしょうね。一方、輿石氏に対抗する自民党の側も、選挙区で新人で30代の宮川典子氏を擁立するほか、比例代表には甲府市出身で元読売ジャイアンツ監督の堀内恒夫氏を出馬させ、相乗効果で輿石氏を追い込もうとしているわけですから…。
さらに24日の産経政治面には「静岡県連に活動費支給停止 『小沢反抗』への報復?」という記事が掲載されていました。夏の参院選で2人区には2人の候補を擁立する意向の小沢氏に反抗的な民主党静岡県連とその候補に、党本部が活動費の支給を止めているという内容で、いかにも小沢氏らしい強権的で一方的なやり口ですね。兵糧攻めで言うことに従わせよう、あるいは懲罰を加えようというわけです。
手元にある小沢氏の著書「小沢主義(オザワイズム)」(集英社)は第1章がずばり「選挙の重さ」とあり、小沢氏はまず「今の日本では、そうした『選挙の重さ』が理解されていないのではないか」と書いて例によってマスコミ批判を展開し、自身の選挙手法を自画自賛しています。でも、こんなの評価したり、称賛したりできるはずがないではないかと、私のような末端のヒラ記者はそう思うのでした。
by matacyann
純宣伝『決定版 民主党と日…