WHO世界戦略 酒飲み放題、安売り規制

2010.5.21 09:17

 【ジュネーブ=共同】国連欧州本部で開催中の世界保健機関(WHO)総会の委員会は20日、ビールやワインといったアルコール飲料の飲み過ぎなどによる健康被害を防ぐため、酒類の安売りや広告宣伝の規制案を盛り込んだ「アルコールの有害な使用を軽減するための世界戦略」を承認する決議を全会一致で採択した。会期末の21日までに本会議で承認される。

 「世界戦略」は特に未成年や若い成人層を狙った酒類の広告、宣伝を問題視したほか、健康被害の軽減には価格の引き上げも効果的な措置と位置付けた。そのうえで、原価割れや飲み放題均一料金での酒類の販売、青少年向け広告の禁止、制限などを検討すべき政策として例示した。

 決議は加盟国にこうした政策の励行を求める一方、各国の事情によって実施するかどうか検討できる「選択肢」であることも明記。法的拘束力がないことを明確にした。

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