ここから本文エリア 裁判員「弁償して死んで」2010年05月27日 【強盗致傷地裁公判/「死刑」望む被告に】 大津地裁で開かれている強盗致傷罪などに問われた男性被告の裁判員裁判で26日、「死刑にしてほしい」「死にたい」と繰り返す男性被告に、裁判員の男性が「全額弁償してから死んでください」と発言する一幕があった。 起訴状によると、住所不定、無職松下宏被告(65)は元妻と共謀し、2001年9月、長浜市木之本町木之本のパチンコ店で、包丁で店長(65)の腹や手にけがを負わせ、現金117万円を奪ったとされる。昨年7月に別の事件で服役していた刑務所から出所後、行き場をなくし、同11月に自首した。 松下被告は前日から始まった裁判で起訴内容を認め、再三にわたり「死刑にしてください」などと発言。一方で、被害者に手紙で被害弁償する意思を伝えていた。 松下被告の弁護人によると、この日の被告人質問で、男性裁判員の一人が松下被告に「死刑になったら弁償できないのでは。矛盾してませんか」と問いかけ、「半分でも弁償してから死にます」との答えに、「被害者に全額弁償してから死んでください」と言ったという。実際の求刑は検察側が懲役7年、弁護側は懲役3〜4年程度にとどめるよう求め、結審した。 男性の発言について、弁護人は「表現として適切ではないが、被害弁償せずに死んでしまいたい、という被告の身勝手な態度に腹を立てたのだろう。市民感情として理解できなくもない」と話した。 判決は27日に言い渡される。
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