宮崎県内では、日本で初めてとなる口蹄疫(こうていえき)のワクチン接種が始まりました。封じ込めるためとはいえ、感染が確認されていない牛や豚を処分するための接種で、農家は胸がしめつけられる思いで決断しました。

 ワクチンの接種は、口蹄疫の発症を抑えるとともに体から排出されるウイルスを少なくすることで感染の拡大を食い止めることが狙いです。接種された牛や豚は最終的に処分されます。対象は発生場所から半径10キロの農場にいる感染が確認されていない牛や豚16万5000頭です。宮崎県内の3市6町に及びますが、ウイルスの増殖率が牛より豚のほうが高いことから、22日は高鍋町など2町の豚2万頭に接種しました。東国原知事も接種に立ち会いました。
 宮崎県・東国原知事:「(ワクチン接種を受け入れた農家の方々は)我々が犠牲になることによって、本県あるいは九州、全国の畜産を守るんだという使命といいますか、使命感をあるいは責任感を持っていらっしゃいました」
 ワクチンが接種されると出荷できなくなるため、農家への補償をめぐる協議が続いていましたが、21日夜、地元自治体が時価評価での補償など国の提案を容認したことから、ワクチン接種が始まりました。

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