うつ病の治療として、投薬や精神療法以外に身体療法が用いられることもあります。
- 電気けいれん療法(ECT)
- 経頭蓋磁気刺激療法
- 高照度光刺激療法
電気けいれん療法(ECT)
昔の電気ショック療法のイメージからか、否定的な見方をされがちな電気けいれん療法ですが、自殺の危険性が高い場合や抗うつ薬が効かない場合に、高い効果が期待できる治療法です。
現在では麻酔科医によるけいれんを起こさない修正型電気けいれん療法(m-ECT)が広く普及していることもあり安全な治療法といえます。
経頭蓋磁気刺激療法
頭蓋骨の外から磁気刺激を脳に与えることで磁気パルスが頭皮や頭蓋骨を通過し脳内の神経細胞を刺激することで抗うつ作用をもたらす治療法です。
電気けいれん療法よりも安全で簡便に行えるという利点がありますが、比較的新しい治療法であることから有効性については今後の研究を待つ必 要があります。
高照度光刺激療法
ある特定の季節になると症状が現れる季節性うつ病に対して有効な治療法です。高照度光には生体リズムをリセットさせる働きがあり、これが季節性うつ病の病態に作用すると考えられています。
治療法はいたって単純で、普通の部屋の明るさの数倍から数十倍の光を 毎日1時間程度浴びるだけです。
<< 精神療法 | 目次 | 治療について疑問が生じた時