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口蹄疫 防疫態勢の問題点、農水省が検証へ

 宮崎県で口蹄疫(こうていえき)蔓延(まんえん)している問題で、農林水産省は25日、国や県の防疫態勢に問題があった可能性があるとして、調査に乗り出す方針を固めた。外部の専門家でつくる「疫学調査チーム」で調べる見通しだ。赤松農相はこの日の衆院農林水産委員会で「口蹄疫の抑え込みと同時並行で、対応を検証する」と述べた。

 同省幹部らによると、川南町など県東部で口蹄疫が爆発的に拡大した理由として、〈1〉埋却地確保に手間取り、殺処分が遅れた豚から感染が広がった〈2〉農場に出入りした人や車両の消毒が徹底されていなかった〈3〉同県が発生確認の3週間前に口蹄疫を見逃していた――などが考えられるという。

 2004年に定めた国の口蹄疫防疫指針では、「都道府県はあらかじめ市町村と協議し、焼却、埋却場所の確保に努めるよう指導する」と規定している。同省は、この指針が十分守られていなかった可能性もあるとみており、調査チームは、埋却地の確保状況や、発生直後の消毒の実施状況などを調べる方針だ。現地対策本部長を務める山田正彦・農林水産副大臣は25日、川南町周辺での感染について、「72時間以内に埋めるのが当然だが、埋却できずに豚が何万頭も放置された」と指摘。初動対応に遅れがあったことも認めている。

2010年5月26日  読売新聞)
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