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【郵便不正】村木被告「感謝」、弁護人「無罪動かしがたい」 (1/2ページ)
検察側の生命線がついに絶たれた。郵便不正事件をめぐる厚生労働省元局長、村木厚子被告(54)の公判で26日、元係長らの供述調書の証拠採用を却下した大阪地裁決定。証人出廷した関係者が捜査段階の供述を次々と翻す異例の展開に、横田信之裁判長は検察側の取り調べ方法を批判した。弁護人は「無罪判決は動かしがたい」と自信をうかがわせ、村木被告も「感謝」とコメント。一方、有罪立証へ向けての最重要証拠を失った検察関係者は苦渋の表情を浮かべた。
「正直ほっとした」。村木被告の弁護人、弘中惇一郎弁護士は公判後の記者会見で開口一番に切り出した。
弁護側が注視していたのは、元係長、上村勉被告(40)の調書の採否。村木被告の関与を取り調べの早い段階から供述していたため、採用される可能性も視野に入れていたという。
しかし結果は、弁護側の願い通りの却下。弘中弁護士は「検事は『記憶なんてあてにならないから多数決で決めよう。自分に任せろ』と記憶への自信を喪失させ、上村被告を追い込んだ。決定は、この検事の手法に対する厳しい批判だ」と顔を紅潮させた。