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平野貞夫氏、森英介前法相の「指揮権発動」についての緊急論説

平野貞夫氏が森英介前法相の「指揮権発動」について、緊急で論説をまとめられました。広く、多くの方々に読んでいただくことを希望されているので、コピペ・拡散は御自由です。平野氏の主張を全面的に肯定するわけではありませんので、賛否の判断は、各自御自由になさって下さい。

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○西松事件・大久保秘書逮捕の真相を究明すべし!
元参議院議員 平野 貞夫

 五月十三日(木)、三人の経済人から夕食に招かれた。話題は政治の劣化や経済再生な
どで、民主党政権への提言を聴く機会でもあった。
 
その中で、驚くべき情報を教えられた。A氏の発言で要点は次のとおり。
「私は森英介元法務大臣と昵懇で、時々会食していた。昨年三月西松事件で小沢事務所の
大久保秘書が逮捕された問題について、〝あれは私が指示した事件だ〟と、現職の法務大
臣からの直接の話を聞いた。こんなことが許されてよいのか、と驚いた」

A氏は私にこの情報を伝えるにあたって、悩んだ末のことだと思う。経済人としての立場
もあり、私は実名を明らかにするつもりはない。私があえてこの情報を世の中に明らかに
するのは、A氏の説明を聞いて私が「なるほど、さもありなん」と、私自身が森法相(当
時)から直接に、それに関連する指摘を受けていたからである。

平成二十一年三月一日(日)、大久保秘書逮捕(三月三日)の前々日、私は千葉市で森法
相と会う機会があった。千葉知事選挙の吉田平候補者の出陣式の行事の席だった。堂本知
事(当時)に、私に関して聞くに堪えない中傷・誹謗の発言をしたことを、明確に記憶し
ている。「堂本知事さん、この平野という人物は平成になって日本の政治を混乱させた人
で、小沢一郎も問題があり悪人だが、この人が小沢さんよりもっと悪人なんですよ」

この森法相の発言は、私にとって心に刺した棘のようになっていた。三日の大久保秘書逮
捕の後、それとの関連について考えてみたが、直接につながる材料がなかった。私も強制
捜査の対象になっていたことは、元特捜部長などの言動から後になって知ったものだ。

A氏の発言は、私にとって想定外のものだった。森法相の私への発言とつながり、西松事
件大久保逮捕に政治が関与していた傍証となる。当時の麻生政権が民主党への政権交代阻
止のためあらゆる方策を行使していた状況をみても、指揮権の発動も含め、政治の関わり
を徹底した調査が必要である。

法律専門家によれば、大久保秘書逮捕の「政治資金虚偽記載容疑」は、常識論として検察
の独自判断で行う法論理ではない。特別な政治力が動かなければ、やれることではないと
いう見方もある。

西松事件、水谷建設問題、小沢陸山会の虚偽報告問題など、昨年からの小沢民主党幹事長
をめぐる「政治と金」の問題は、詳細な法理論も大事である。それと同樣に事件背景や権
力の動きについて総合的に調査が必要である。

本年二月四日、小沢幹事長が「不起訴」と決まったとき、安倍元首相は「鳩山政権が不起
訴にした(指揮権発動の意か)」と、麻生前首相は「灰色幹事長だ」と、それぞれコメン
トした。内閣総理大臣をやった政治家が、この問題でこんなコメントを出したことに、私
は奇妙さとともに両首相の心理的幼児性、すなはち、自己の行動の辻つま合わせを感じざ
るを得ない。
昭和九年の検察ファッショ・「帝人事件」は、起訴当時の警視総監・藤沼庄平が、
「起訴は司法省行刑局長の塩野季彦らが内閣崩壊の目的をもって仕組んだ陰謀だった」と
証言したことから、犯罪のデッチアゲであったことがあきらかになった。

時代の変わり目で、政治権力のかもし出す形相について、私たちは厳しい監視の眼が必要
である。昨年からの「政治と金の問題」の本質は、検察とマスコミの無作為の共謀であっ
たことを検証する必要がある。

(以上執筆者校正済・テキスト化責任・大島 楯臣)

Comments: 2件

名無し 2010-05-25 (Tue) 01:47

有益な情報ありがとうございます。なかなか何が本当か分からない中、有権者にはリテラシーが試される時代になっていますね。益々のご活躍により正しい情報を今後ともお届けいただきたく。

段落の途中に強制改行を入れないでいただけると読みやすいという点だけ。本質でないところ済みません。

nanasi 2010-05-25 (Tue) 18:11

国民に対して自らの名前も明かさないメンバーの集まりが、決定を下すなんて、この制度いくらでも悪用されます。検察は不起訴→検察審査会起訴相当は、審査補助員の弁護士いかんによって、やりたい放題で出来てしまいます。(検察は、起訴は客観的<法的>に無理だと思っても、検察審査会に丸投げすることによって、いくらでも自らの手を汚さずして、起訴へもっていけます。)審査補助員の弁護士がどのように選ばれているのかも全く国民には明らかにされていませんが、ほんとうにメチャクチャな制度です。審査補助員の弁護士が、行方不明との情報もあります。もしほんとうなら法治国家、日本の大恥です。名前を明かさないということは、「私には責任ありません」と言うことです。私には責任ありませんと云う法律素人の人たちが、さっさと雲隠れする(?)審査補助員の弁護士の誘導の下、好き勝手に一人に人間の人権を弄び蹂躙していいものなのでしょうか!?この検察審査会の制度、基本的人権の尊重と云う日本国憲法に抵触した、違憲な制度です。

こんな欠陥だらけの制度に改正されても、何の問題点も提唱しない日本全国の法曹関係者は、おかしいのでは?法律にしても制度にしても、たとえ善意の趣旨でつくられたとしても、現実は必ずその制度や法律を悪用する輩が存在することが、紛れもない現実です。人権に関わるところで、まさにそこが踏まえられていないこの制度です。非情に危険な制度です。

この制度、司法制度改革の一環として改悪され、検察審査会が行った議決に拘束力はなかったものが、拘束力を持つようになったと聞きました。(H16)正に小泉政権時代に改悪されたのですね・・・・。
<小泉政権時代に検察審査会制度改悪(決定に法的拘束力を持たせる)→森前法相の小沢捜査介入疑惑→マスゴミの異常な報道→(弁護士雲隠れ?→マスゴミ完全スルー)→小沢つぶし>と云う図式を掲げれば、そこには見事なまでの連続性連続性が見出せるか否かが、問われるのかもしれません。

改悪された検察審査会とは、悪徳権力者が、邪魔者を、法では陥れることが出来ないときに利用するために改正されたシステムであったのでしょうか・・・・・。正に誰かさん達が考えそうなことです。

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