W杯イヤーなのに「Jリーグチップス」発売中止のナゼ!?
2010/5/26 16:57ポテトチップスの販売で最大手のカルビーは今月10日、自社サイトで「Jリーグチップス」(1袋22グラム、一般小売価格60円)の発売中止を発表した。この商品の歴史は長く、1987年に発売された「カルビー日本サッカーリーグ(JSL)チップス」が元祖。73年から超ロングセラーの姉妹品「プロ野球チップス」のオフシーズン向けとして開発された。
「プロ野球−」同様、おまけの選手カードはサッカー少年たちの大人気に。当時、現役バリバリだった岡田武史・日本代表監督や松木安太郎氏、柱谷幸一氏ら現在では指導者や解説者として活躍する往年の名選手が名を連ねていた。まさに、日本サッカーの歴史を刻んできた商品だ。
それが突然の販売中止。理由は一体何なのか。ここで思い出されるのが、同社が71年に発売した「仮面ライダースナック」をめぐる“事件”だ。おまけカード目当てに購入した全国の少年たちがスナックを食べることなく袋ごと廃棄し、社会問題に発展した。今回の発売中止も同様の理由ではないか、との憶測が一部で流れたが、同社はそれを明確に否定する。
「最大の理由はチーム数の増加です。カードは18チーム均等に5人ずつ作るほか、シーズン最優秀選手、名シーンなどの特別カードも作るため、合計で130種類にも膨れあがってしまいました。そのことで、ひいきのチームや選手のカードがいつまでも手に入らないという苦情が寄せられていました。また、J2との入れ替えも激しく、最近は1袋にカード2枚を付けていましたが、残念ながら2010年は発売中止とさせていただきました」(広報部)
つまり、コスト増が原因だったわけだ。Jリーグチップスシリーズのカードマニアは多く、購入時のわずかな折れ曲がりでも同社に交換を要求するほどコアな収集家もいる。好きな選手をいつまでもゲットできないファンのジレンマが発売中止の理由とは、何とも皮肉な話。ちなみに、同じくカード付きの「サッカー日本代表チームチップス」は、今後も発売を続けるという。
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