音楽プロデューサー小室哲哉(51)が経営する芸能プロダクションが海外ブランド子供服の代理店契約料の支払いを済ませていないとして、東京都内のアパレル業者が残金14万ドルを請求した訴訟の判決で、東京地裁は25日、4万ドル(約360万円)の支払いを命じた。業者側は小室本人にも同額の支払いを求める別の訴訟を起こし、東京地裁で係争中。AAAに復帰第一弾となる楽曲を提供し、“復活”を喜んだばかりだった。
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逮捕から1年半。小室が再び金銭トラブルの渦中に呼び戻された。
判決によると、業者は米国の俳優チャーリー・シーンが手掛ける子供服販売の日本代理店を決める権利を持ち、2006年に小室の会社「TKCOM(ティーケーシーオーエム)」(東京)と20万ドルで契約した。
しかし、約6万ドルしか支払われず、米国在住の女性経営者が「未払い金が14万ドルある」として08年9月、TKCOMを相手取り“1件目”の裁判を起こした。
大段亨裁判官は“未払い金”14万ドルのうち10万ドルは「小室さんの会社が別会社を通じて支払った」と判断。残る4万ドルの支払いを命じた。
女性側は昨年8月、「約1年間の訴訟を通じても支払いに応じず不誠実」「刑事事件の被害者には6億円以上弁済したのに、一切(こちらに)支払いがないのは不誠実」などとして小室個人に対しても、同額の支払いを求める“2件目”の訴訟を起こしている(係争中)。
小室は08年11月、作品の著作権譲渡をめぐる詐欺罪で逮捕され、昨年5月、懲役3年、執行猶予5年とした大阪地裁判決が確定。同年8月には音楽イベント「a‐nation」にサプライズ出演し、芸能界復帰を果たした。今年5月5日には復帰第1弾となるAAAに提供した楽曲「逢いたい理由」が発売され、16日に都内でのライブに飛び入り出演したばかり。