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不要な土地購入で市に損害、前生駒市長らに賠償命令

 奈良県生駒市の総合スポーツ公園用地買収などを巡る背任、汚職事件に絡み、不当な高額で用地を購入して市に損害を与えたとして、同市が前市長の中本幸一(73)、元市議会議長の酒井隆両被告(68)(ともに上告中)ら4人と建設会社を相手取り、約1億円の損害賠償を求めた訴訟の判決が25日、奈良地裁であった。一谷好文裁判長は「多額の転売利益を得るため、市に不要な土地を購入させ、損害を与えたのは明らか」として、4人と同社に総額約4000万円の支払いを命じた。

 裁判で被告側は「スポーツ公園の整備計画はあり、土地は必要だった」と主張。一谷裁判長は「具体的な事業計画は策定されていない」と退け、用地取得費約1億4300万円から、時価約5300万円と、中本被告らが請求の一部に応じて供託していた約4500万円などを差し引いた額を損害と認定した。

 中本、酒井両被告は、建設会社所有の土地を不当な高額で市土地開発公社に取得させ、業者から金を受け取ったなどとして背任罪などに問われ、1、2審とも実刑判決を受けて上告している。

2010年5月26日  読売新聞)
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