ＮＨＫが受信料めぐり初の強制執行

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　ＮＨＫは２６日、受信料の支払い督促に応じなかった５都府県の計５人を相手に、不払い額などに相当する財産の差し押さえを求め、各地の地裁や地裁支部に強制執行を申し立てた。

　ＮＨＫは２００６年以降、受信料不払い者への督促を続けてきたが、強制執行を申し立てたのは初めて。ＮＨＫは「今後もやむを得ないと判断した場合は、支払い督促制度と強制執行手続きを活用する」としている。

　申し立てを受け、裁判所は理由があると認めた場合に差し押さえ命令を出す。対象者は不服を申し立てることができる。

　ＮＨＫによると、５人は福島、東京、千葉、大阪、兵庫の各都府県に在住。遅延損害金などを含めた請求総額は計約４８万５０００円で、１人当たり約１３万１０００円～約７万１０００円。請求期間は４年半～３年。訪問や文書で支払いを求め、今月２１日までに支払いがなければ強制執行の手続きに入ると、１４日に事前通告の文書を送付。支払いがなかったことを確認し、２６日午前、申立書を発送した。

　ＮＨＫが事前通告したのは計８人。うち愛知、岡山、高知の各県に住む３人は支払いに応じた。

　一連の不祥事の影響などで受信料拒否が急増し、ＮＨＫは０６年から支払い督促を開始。督促に対し異議を申し立てて訴訟に発展したケースもあり、４月末時点で札幌、東京の各高裁と東京地裁の計４件が係争中。

　［2010年5月26日22時10分］