静岡県熱海市などの観光ホテルを実質的に経営する会社が、「保証金を預ければホテルの宿泊券がもらえる」などと説明し、不正に資金を集めたとして捜索を受けた事件で、経営にかかわっている元暴力団員らが、集めた金の一部を私的に使った疑いがあることが関係者の話でわかりました。警視庁は金の使いみちなどを捜査する方針です。
この事件は、静岡県熱海市の岡本ホテルなど11の観光ホテルを実質的に経営する東京・中央区の「オー・エム・シー」が、「保証金を預ければホテルの宿泊券がもらえ、5年後には保証金の全額が戻ってくる」などと説明してリゾートクラブの会員を募り、不正に資金を集めた疑いが持たれているもので、警視庁は、岡本ホテルやオー・エム・シーなどを出資法違反の疑いで捜索しました。警視庁によりますと、オー・エム・シーは集めた金を新たなホテルの買収に充てて事業の拡大につなげるとともに、ファンドなどでも運用すると説明していましたが、10年前から経営コンサルタントとして経営にかかわっている元暴力団員らが金の一部を私的に使った疑いがあることが関係者の話でわかりました。高級車やブランド品などの購入に充てられたこともあるということで、警視庁は押収した資料を分析して金の使いみちなどを捜査する方針です。