普天間基地移設問題 連立最終合意を参院選後の8月に先送りか
5月26日18時52分配信 フジテレビ
アメリカ軍の普天間基地移設問題は、日米合意の一方で、連立合意の壁が立ちはだかっている。こうした中、閣内からはさらなる先送り案も浮上している。テニアン島のデラクルス市長が26日、社民党本部を訪れ、福島党首と面会した。
テニアン島は、社民党が普天間移設先の本命と繰り返し、自らも名乗りを上げていた。
デラクルス市長は「日本の皆さん、特に沖縄の人々に、われわれの支援を提案でき、うれしく思います」と述べた。
一方、アメリカ・ワシントンを訪問したゲーツ国防長官と会談した北沢防衛相は、普天間基地の移設先について、基本合意に達したことを明らかにした。
北沢防衛相は「(会談で一定の合意は得られた?)はい、そうですね。ゲーツ長官から、『まだ問題は残っているが、これまでの進展は大変喜ばしい』と」と述べた。
中身は、移設先を「辺野古周辺」と明記したうえで、工法は8月末までに確定。
さらに訓練の移転先として、徳之島を例示するなどというもの。
鳩山首相は26日朝、「私は連立はしっかりされると」と述べた。
日米が合意に向け進む一方で、残りは閣議了承となった。
政府からは日米共同声明とは異なり、「辺野古」という言葉を抜くことで、社民党の了承を取りつける案も浮上している。
しかし、自民党の石破政調会長は「子どもだまし、子どもにも失礼かもしれません」と批判した。
さらに、福島党首は26日午後、「仮に辺野古という文言が入っていなかったとしても、日米合意を前提としているわけですから、閣議で賛成はいたしません。サインはいたしません。(罷免されることも覚悟のうえ?)あとは、相手方に任されていると思います」と述べた。
一方、平野官房長官との会談に臨んだ社民党の重野幹事長は「どういう形であれ、それが(沖縄の)負担軽減につながるということであれば、われわれは誠実にそれに向き合っていく」と述べ、歩み寄りともとれる姿勢を見せた。
この理由は、平野官房長官の一言だったという。
重野幹事長は「官房長官も言っていたが、最終的に決まるのは、8月以降になるのではないか」と述べた。
「工法は8月までに確定」という日米の共同声明案をもとに、連立内の最終合意を、5月から参院選後の8月へと先送りに。
選挙を優先させ、決定をまた先送りしようという普天間問題。
政府へのいら立ちは、ついに民主党内からも噴出した。
次の選挙で改選となる興石参院会長は「きょうの新聞、全部普天間問題、トップ記事。大変残念でなりません。国民には、マイナスの面にしか見えてこない」と述べた。
興石参院会長は、参院議員総会のあいさつで「仕分け効果が普天間で吹っ飛んだ」と怒りをにじませた。
興石参院会長は「このままで参議院選挙いいのか。こういう意見もうかがっております」と述べた。
最終更新:5月26日19時42分
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