「金網の鬼」と呼ばれ、黒のロングタイツ姿で知られる元プロレスラーのラッシャー木村(らっしゃー・きむら=本名木村政雄〈きむら・まさお〉)さんが24日、腎不全による誤嚥性(ごえんせい)肺炎のため都内の病院で死去した。68歳だった。葬儀は親族で行い、後日、お別れの会を開く予定。木村さんが所属するプロレスリング・ノアは25日の富山大会で追悼の10カウントゴングを鳴らし、冥福を祈る。
北海道出身。大相撲では幕下まで出世したが、「関取になったら相撲をやめられなくなる」と廃業。1964年に力道山がつくった日本プロレスに入門。その後東京プロレスを経て67年に国際プロレスに移籍し、エースとして活躍した。金網で囲まれたリングでのデスマッチを得意とした。
81年に国際プロレスが解散すると、アニマル浜口らと「国際軍団」を結成して新日本プロレスのリングに上がり、アントニオ猪木らと好勝負を繰り広げた。その後もUWF、全日本プロレス、ノアと団体を移った。61歳まで現役レスラーとして活躍し、2004年に引退した。全日本ではジャイアント馬場に「兄貴」と呼びかけるマイクパフォーマンスで人気を集めた。