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佐用町の廃村に若者の活力 学生ら慰問や農作業(1/2ページ)

2010年5月24日

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写真活動拠点となる空き家を大掃除する学生たち=15日、兵庫県佐用町若州、榊原昌彦さん提供

写真「学生村」ができる集落。朽ちかけた家屋が点在している=兵庫県佐用町若州、茂山写す

地図   

 昨年8月に豪雨被害を受けた兵庫県佐用町を元気づけたいと、関西学院大(兵庫県西宮市)と美作(みまさか)大(岡山県津山市)の学生たちが町内の消滅集落を拠点にボランティア活動を始める。「いちばん欲しいのは若者」という地元の高齢者の声に応え、慰問や農作業に汗を流す。

 学生たちが集うのは、町の中心部から20キロ離れた若州(わかす)地区。岡山県境の山あいにある集落には1960年代に約30戸100人が暮らしていたが、3年前から住民のいない廃村になった。朽ちかけた家屋と雑草の生い茂る田んぼが渓流沿いに点在している。

 きっかけは、町商工会などでつくる「防災に強い地域づくり推進協議会」が今年2月に実施した限界・準限界集落約30カ所の全戸調査。調査員を務めた学生アルバイトたちが山間部の高齢者を訪ね歩くうち、意気投合した両大学の男女約20人が人情と自然にひかれて企画した。

 4月初め、町職員が所有する若州地区の空き家を借り、大掃除をして準備を進めてきた。家具や食器、寝具付きで家賃は光熱費程度。「若州学生村」と名づけ、今月29日に町長や地元住民を招いて開村式をする。

 メンバーは月1回程度ここで週末を過ごし、春夏の休暇中は長期滞在。町内の過疎集落に出向いて高齢者を慰問しながら、地域活性化のイベントを考える。耕作放棄田を耕すことにも挑戦するという。

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