7年にわたり連載を続け、シリーズ累計350万部を突破した大人気ライトノベル『伝説の勇者の伝説』が2010年7月テレビ東京ほかにて、ついにアニメ化となる。物語は、戦乱が続く世界を舞台に、一人の青年が仲間との友情や裏切りを通して成長する姿を描く王道ファンタジー。
アニメ『伝説の勇者の伝説』のアフレコがスタートし、主要人物を演じる、福山潤さん、高垣彩陽さん、小野大輔さん、杉田智和さん、大浦冬華さん、村田知沙さんが、取材に応じてくれた。
<物語>
数多くの伝説が残る世界。大陸の南にあるローランド帝国では、腐敗した貴族による圧政で人民が苦しんでいた。王シオンの用命を受けた青年・ライナと少女・フェリスは旅を続けていたが、ライナは“超”無気力人間。彼が望むのは、のんびりと惰眠をむさぼることで生きていける昼寝王国を作ることだったが、やがて彼らを巻き込んだ戦争の渦が、三人の若者の運命を複雑に結びつける……
――演じられるキャラクターはどんな人物ですか? また実際に演じてみていかがでしたか?
福山潤(ライナ・リュート役 以下福山):ライナはこの物語の主人公です。常に寝ていて無気力でやる気を感じさせず、ずっとサボっている人物です。演じてみると、柳に風と言った感じですね。
手応えがどうとかそういうことよりも、ライナであり続けることに集中して収録をしています。OAを観たみなさんの感想を早く聞きたいと思いつつ、全力で演じさせていただいています。
高垣彩陽(フェリス・エリス役 以下高垣):フェリスは絶世の金髪美女で、剣もフェリスの右に出るものはいないと言われているくらいの達人です。しかし、表情がとぼしく感情が豊かではありません。
台詞の端々からフェリスらしさというのを考えながら向かわせていただいています。フェリスにもバックボーンがあり、彼女の生い立ちや無表情な中の感情を感じながらのお芝居なので、とても難しいです。
小野大輔(シオン・アスタール役 以下小野):一言で言うと“カリスマ”という言葉がシックリとくる人です。ですが、周りから一目置かれる立場になった裏には、とても苦しいバックボーンがあります。
シオンは、人との接触が多いキャラクターですが、本当に腹を割って心を通わす人がほぼ皆無なので、そこは演じていて非常に苦しい部分です。更にモノローグがすごく多いので、「僕に対する罰なのかな?」と思いました(笑)。とても演じ甲斐のあるキャラクターだと思います。
大浦冬華(キファ・ノールズ役 以下大浦):キファは明るくて勉強もでき、容姿端麗な子です。キファは本当にライナのことが大好きで、姉さん女房的な位置にいると思います。
今日も戦争に向かうシーンの収録があったのですが、物語の軸は国と国との戦いであり殺伐としている中で、キファは、恋愛を主にした女の子らしい要素を担っていると思うので、ライナへのある意味執着のような部分を上手く演じられたらいいなと思っています。
杉田智和(ルシル・エリス役 以下杉田):他のキャラクター達とは違い、一歩引いたところで見渡しているような、捉えどころのない人物だと思います。妹二人が個性的なので、逆に兄とどういう風に会話をするのかという部分がいちばん気になっているところです。
演じている人間にすらキャラクターの本質や確信に迫る部分を見せない印象がありますので、キャラクターに置いて行かれないように、誠実に演じられればと思います。
村田知沙(イリス・エリス役 以下村田):イリスはフェリスとルシルのいちばん下の妹。感情豊かで喋ったり笑ったり、殴ったりしています。フェリスに使われて一所懸命がんばるシーンを楽しみにしていただければいいなと思います。
これから物語が進んでいく中で、イリスが出て場が和んだり、明るくなるところがありますので、そういうところを純真無垢に演じていきたいと思います。
――観どころや注目してもらいたい部分はどこですか?
福山:作品全体がテンポ良く、それぞれ、お約束的な日常の物語が流れているのですが、その裏に触れれば壊れてしまいそうなバックボーンを、それぞれが抱えています。
その部分がどのように描かれるかを注目していただきたい。知っている方も知らない方も毎週アニメを観て、見守っていただきたいと思います。
高垣:この作品は原作が長く愛されてきたので、関わっている方の並々ならぬ愛をヒシヒシと感じながら向かわせていただいております。登場人物も多く、それぞれがどのように関わりあっていくのかなど、中心人物以外のキャラクターにも目を行き届かせてご覧いただきたいです。
小野:スタッフの熱を感じる作品です。それにしっかりと答えつつ、僕たちだから出来ることを見つけて演じていきたいです。キャストメンバーがすごく若いんですが、2話目にしてもう、みんなで良いチームワークを組んでいます。
スタッフに負けないように僕たちも熱をぶつけていますので、それがきっと原作ファンの方々にも伝わると信じて、演じています。
大浦:それぞれのキャラクターに事情があり、ダークな部分も抱えているので、それがどのように描かれて、そして解決するのかしないのか……。
その事に伴い何が起こるのか、それがとても楽しみです。みなさんもどうか楽しみに待っていてください。
杉田:例えば、持つ者と持たざる者。そういった様々な対比によってこの世界観が成り立っていると個人的には感じています。他人の持っている能力や個性に興味を抱いた瞬間にこの作品の入り口が見つかるのではないでしょうか。楽しんでください。
村田:長い間アニメ化が期待されていた作品だけあって、関わっている皆さんの愛が沢山詰まった素晴らしい作品になると思ってます。
これからどんどん新しいキャラクターも登場し、どのように関わっていくのか、彼らなりの正義の中で、どう進んで行くのかなど、見所はたくさんありますので、是非チェックしていただきたいです。
<TEXT:岡 有希>
集計期間 : 10/5/18~10/5/24