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参院選’10千葉:「鳩山君に続けてほしい」 渡部氏、軽妙な語りで政局解説 /千葉

 民主党の渡部恒三元衆院副議長が24日、千葉市内で開かれた「毎日新聞企業人大学」(毎日新聞千葉支局主催)の講師に招かれた。講演で「残念ながら県外移転はできなかったが、懸案の沖縄の問題の方向が一応示された」などと、持ち前の軽妙な語り口で党が直面する難局を分かりやすく解説した。会場には講演を聴きに集まった県内の経済人らのほか、参院選が近いこともあり県内外から多数の記者が詰めかけた。【森有正】

 鳩山由紀夫首相が目下直面している最大の懸案が、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設問題。国外・県外移設を約束し、5月末までに決着させるとしてきたが、事実上断念。沖縄県民をはじめ国内で強い批判を浴びている。

 これについて、渡部氏は「沖縄の問題の方向が示された」などと首相を擁護。「鳩山君に、さらに内閣を続けていただかなくてはいけない国の状況だ」などと述べた。

 しかし一方で、夏の参院選の行方に懸念を示し、過半数割れの場合には「鳩山君も白紙になってもらう」「首相を誰にするか、そういう相談から連立に取り組まなければならない」と、厳しい表情で参院選後の首相退陣の可能性を口にした。

 渡部氏の講演は「毎日新聞企業人大学」5月講座で「鳩山政権と参院選の展望」と題し、午後4時から千葉市美浜区の「ホテルグリーンタワー幕張」で開かれた。

 ◇沖縄の負担軽減、努力継続

 講演要旨は以下の通り。

 戦後、自民党と社会党が対決してきた「55年体制」で、この国に政権交代はなかった。戦後の大部分は自民党の1党支配だった。自民に代わるもう一つの政権政党がなければ、民主主義は成り立たないと申し上げてきた。昨秋の総選挙で民主党が圧倒的な勝利を収め、自民を離れ政治生命をかけた政権交代ができた。あんなにうれしいことはなかった。それから7カ月、何も良いことない。

 ただ、鳩山君を評価してもらいたいのは、日本が戦後65年間、平和のために沖縄にどれほど迷惑をかけてきたかを国民全体に伝えたところだ。

 偉そうなことを言っても結局、沖縄以外に米軍を引き受けようという地域はなかった。沖縄にご迷惑をおかけしている。国を挙げて沖縄県民のために頑張らないといけない。そんな国民合意ができたのではないか。安全保障の基本も米国と話し合い、アメリカの人が理解してくれ、また沖縄の負担が少なくなるように頑張っていかなくてはならない。

 普天間問題で鳩山君の責任が今後出てくるかも知れない。県外移転はできなかったが、懸案の沖縄問題の方向は一応示された。やはり鳩山君に内閣を引き続き続けてもらわざるを得ない状況だ。総理を1年も務めさせないで、どんどん代えるのはどうか。

 今、政治が取り組むべきは少子化や社会保障の問題だ。特定財源をつくり、医療や福祉に替えていかなければならない。ただ、選挙になると税金の話ができない。社会保障の財源問題が話し合われないのは残念だ。

 自民党もだめ、民主党も期待に応えてくれないと言われる。民主党が万が一参院選で過半数が取れなければ、公明党やみんなの党と連立を組み、国民の期待に応えるしかない。

毎日新聞 2010年5月25日 地方版

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