音楽配信サービスの成長にブレーキがかかってきた。日本レコード協会が24日発表した2009年度の音楽配信の販売件数は前年比3%減の約4億6187万件で、統計をとり始めた05年度以来、初のマイナスとなった。販売額はほぼ横ばいの約906億円にとどまった。他の配信サービスとの競合が激しく、配信を受ける携帯電話端末の出荷減少も響いた。
09年度の販売実績の内訳をみると、件数の9割を占める「着うた」など携帯向けは4%減の約4億1451万件で、金額も1%減の約787億円だった。
パソコン向けは堅調で件数が9%増の約4726万件、金額が11%増の約104億円に上った。携帯音楽プレーヤー「iPod(アイポッド)」など米アップルの携帯機器での利用が増えているとみられる。
音楽配信は05年度以来、販売額が毎年2ケタの成長を記録してきた。1曲からでも購入でき、若者を中心に普及している。生産額が右肩下がりで縮小しているCD市場とは対照的に、レコード各社も配信コンテンツの拡充を進めてきた。
ただ、09年度は消費不況などで購入を手控える動きが広がったほか、無料で楽しめるゲームなど他の配信コンテンツとの競合が激化。携帯端末の出荷数も08年度より12.3%減り、追い打ちをかけた。
調査会社のシード・プランニング(東京・台東)によると08年の世界の音楽配信市場は6000億円にのぼる。パソコン向けが7割を占める最大市場の米国は世界全体の5割弱を占め、「09年も市場規模が拡大した」(レコード協会)ようだ。
日本では今春から米グーグルの基本ソフト(OS)を搭載したスマートフォン(高機能携帯電話)が相次ぎ登場している。調査会社のミック経済研究所(東京・港)は14年度のスマートフォンの販売台数が09年度の2.6倍にあたる790万台に拡大すると予測。スマートフォンは音楽をダウンロードしたり、再生したりする際の操作も便利なため、端末の普及状況によっては10年度から音楽配信が再び成長軌道に乗る可能性もある。
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