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レジ袋有料化で県内業者離脱へ 買い物袋持参に水
(2010年5月25日午前7時30分)
「福井市のくらしと環境をよくする会」の本年度総会が24日、同市のフェニックス・プラザで開かれ、福井市などの自治体、消費者団体とレジ袋を有料化する三者協定を結んでいた福井県内のドラッグストアが、協定から離脱し環境面に配慮した独自のレジ袋を5月末から無料配布する方針であることが分かった。
2年間の協定期間途中の離脱で、同業者も追随する動きがあることから、消費者団体などからは「せっかく市民に根付いた買い物袋持参運動に水を差されてしまう」と懸念の声が上がっている。
福井市によると、このドラッグストアは「ゲンキー」(本社・坂井市丸岡町)。同社は昨年2月の協定締結後も、レジ袋を2枚目からは無料にするなどのサービスを実施。そのため市などが協定を順守するよう求めたが平行線をたどり、同社は5月28日付での離脱を各自治体に通知したという。
ゲンキーでは「袋を忘れた利用客が買い物を楽しめなくなることがあり、あり方を検討してきた。29日からバイオマス技術による環境面に配慮したレジ袋を無料配布する。買い物袋持参も推奨していく」と話している。
消費者団体「福井市くらしの会」などからは「私たちは少しでもレジ袋を減らそうと努力している。2年間の協定なのに、途中で抜けるのはおかしい」などと批判している。
同市環境課は「想像していなかった事態。市民の意識が高まってきた時に、水を差すような形にならないか心配」と話し、総会では協定を結ぶほかの事業者と足並みをそろえ、レジ袋有料化を進めることを確認したという。
総会にはスーパー関係者や消費者ら約30人が出席。同市、消費者団体とレジ袋有料化の協定を結んだ16事業者のうち、10事業者で買い物袋持参率が09年度平均で9割を超えたことが報告された。
一方、昨夏に協定を締結した坂井市の担当者は「地元に本社を置く事業者だけに離脱は残念でならない。マイバッグ持参運動は市民に浸透している。今後は協力してくれている他の事業者や新たに協力してくれる事業者とレジ袋有料化を推し進めたい」と話している。今後の対応については福井市やあわら市など協定を結んでいる自治体と相談したいとしている。