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思い出の場所 お連れします 大学生、高齢者向け観光企画

プロジェクトについて話し合う三橋教授(左)と学生ら=宮城大

 思い出の観光地にお連れします―。宮城大事業構想学部の三橋勇教授(観光学)のゼミで学ぶ学生11人が、一人では外出が難しい高齢者を宮城県内のお気に入りの名所に案内するプロジェクト「夢籠(ゆめかご)〜教えてあなたの観光地」を企画している。研究の一環で、若い世代が疎い隠れた名所を発掘するとともに、観光に対する高齢者のニーズを探るのが狙い。参加者を募っている。

 募集対象は隠れた観光スポットを紹介できる仙台近郊在住のおおむね70代以上の高齢者。介護士などの同伴が必要ない人に限る。事前に学生と目的地などの打ち合わせをした上で実施を決める。
 参加者の希望スポットへ車で送迎し、学生2人が同行して案内する。学生はその地にまつわる思い出話や感想などを参加者から聞き取る。1日最大4組までで、交通費を除く食事代、保険料などの実費は参加者の負担となる。
 学生らはゼミで観光の在り方を学ぶ中で「既存の観光情報はマンネリ化しており、高齢化社会に対応した観光の受け皿づくりも不十分」との問題意識を持ち、プロジェクトを企画した。
 実施するのは6月上旬から9月末までの毎週木曜(9月2、9日は除く)午前9時〜午後3時。原則として希望日の1週間前までにファクスか電子メールで申し込む。6月3日にある初回の申し込み締め切りは今月27日。
 プロジェクト終了後は訪れたスポットをまとめた「隠れた名所マップ」を作成する方針。観光地のバリアフリーなど高齢者のニーズに関する提言もまとめる予定だ。
 代表の3年赤間遼さん(20)は「核家族化が進み、高齢者の話を聞く機会が少ない。貴重な記憶や意見を聞き、地域の新たな魅力づくりにつなげたい」と意気込む。
 三橋教授は「観光情報は与えられるだけでなく、情報を持っている人が発信することも重要。さまざまな角度から観光を考えるきっかけにしたい」と話している。
 連絡先は事務局090(5839)5607。


2010年05月24日月曜日

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