熊本市は25日、親が育てられない子を預かる同市の慈恵病院の赤ちゃんポスト「こうのとりのゆりかご」に、2009年度は15人が預けられたと発表した。08年度より10人少なく、設置初年の07年度よりも2人少なかった。3年間の累計は57人。今回、預けた親との接触などで判明した預けた理由(複数回答)も初めて公表した。「世間体・戸籍」と「未婚」が最多で各6件だったという。
預けた理由は、ほかに「不倫」と「親(祖父母)の反対」が各3件、「養育拒否」と「パートナーの問題」が各2件、「生活困窮」が1件だった。母親の婚姻状況も初めて明らかにされ、未婚が8件、既婚と離婚が各3件だった。子供の実父は母親と婚姻中、内縁関係、「別の妻子あり」が各2件で、そのほか(恋人など)は4件。
預けた子のほかにも子供がいるケースは5件あり、うち2件はほかに3人以上の子どもがいた。
15人は新生児から幼児までで男児6人、女児9人。虐待の疑いがあったり、治療が必要だったりする子はいなかったという。母親の年代は10〜30代で、20代が9人。父母などの居住地は熊本県内はおらず、県以外の九州が3人、関東が5人、中部、近畿、中国が各2人だった。
預けられた子の数が3年間で最少だったことについて、同病院の田尻由貴子看護部長は「預ける前に相談を、という私たちのメッセージが届いた」と話した。