オリックス4巡目森山、ルパンと呼んで
オリックスが大学・社会人ドラフトで4巡目指名した森山周内野手(24=ヤマハ)を“快盗ルパン”で売り出す。新人7選手が9日、神戸市西区の合宿所に入寮。中でも異彩を放ったのが、推定15センチのモミアゲが自慢の森山だ。50メートル5秒7の快足男は、愛称の「ルパン三世」そのままに、盗塁王を目指す意気込み。また希望枠の平野佳寿投手(21=京産大)ら即戦力4投手は、キャンプ紅白戦での清原斬(ぎ)りに意欲的だった。
もう少しでアゴに届きそうなモミアゲは15センチにもなる。179センチ、73キロのスラっとした体形に面長な小顔。それでいて足も速いとくれば…。「ええ、ルパンとも言われます」。森山の愛称は「ルパン三世」。合宿所に入寮したこの日、そのルックスを存分に生かして“快盗ルパン”で売り出すことを宣言した。
シンボルのモミアゲは、報徳学園時代には「怒られて剃(そ)った」というが、大産大時代から養毛。そして社会人ヤマハでは昨年、臨時コーチに来ていた高木豊氏(48=野球解説者)から「トレードマークにしたらいい」と助言された。「特別な手入れはしてないんですけどね」。それでも格好よさを考えて「これ以上伸ばさないし切らない」のポリシーを持っている。
ルパンの血を引いているだけあって? やることも大胆だ。新年早々、帰省中だったヤクルト古田兼任監督の自宅を電撃訪問。出身地の川西市(兵庫)では、古田、元巨人南に次いで3人目のプロ選手になることから「面識はなかったけどあいさつに」と出向いたという。なかなか新人にできる芸当ではないが、「足が速いんだから、その持ち味を生かして頑張ればいい」と、しっかり、プロで生きる道のアドバイスももらってきた。
50メートル5秒7の足を持つ“快盗ルパン”。ヤクルトとのオープン戦は3試合組まれてある。「走るチャンスがあればチャレンジします」。古田から恩返しの盗塁を決めて開幕1軍を引き寄せ、いずれは快盗に次ぐ快盗で盗塁王を目指す意気込みだ。清原&中村の「ソース&マヨネーズ」コンビだけではない。何とも“濃〜い”ルーキーが加わった。【松井清員】
[2006/1/10/12:23 紙面から]
写真=入寮したオリックス森山は「ルパン三世」並みのモミアゲで名札を指さしアピール
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