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【神奈川】『政治期待持てぬ』8割 本紙街角アンケート2010年5月25日 参院選が間近に迫る中、本紙は県内有権者の政治への期待度を探るアンケートを県内三カ所の街頭で実施した。「この国の政治、政治家に期待が持てるか」。この問いに「NO」と回答した有権者は約八割に上り、政治不信が頂点に達しつつある深刻な状況が、あらためて浮き彫りとなった。 (中山高志、樋口薫、酒井博章、細見春萌) アンケートは、横浜駅前(横浜市西区)、JR川崎駅前(川崎市川崎区)、藤沢駅前(藤沢市)で、有権者百人に聞いた。 内訳は男性五十六人、女性四十四人。年齢別では二十歳代十八人▽三十歳代二十四人▽四十歳代十一人▽五十歳代十八人▽六十歳代十八人▽七十歳代十一人。 「期待が持てる」と答えたのは十六人で、「持てない」は七十九人。残る五人は「どちらとも言えない」だった。 「期待しない」の中では、「言ったことを実現しない」=横浜市戸塚区の男子大学生(20)、「マニフェストが守られていない」=川崎市川崎区の主婦(30)=など、政治の言行不一致を問題視する意見が最も多かった。 「リーダーシップを発揮する人がいない」=川崎市川崎区の男性会社員(24)=など、鳩山由紀夫首相らを念頭に政治家の指導力欠如を嘆く声も相次いだ。「前回衆院選では民主党に投票したが、期待外れ」=横須賀市の無職男性(68)=という意見も目立った。 このほか、失業中という無職男性(39)=横浜市南区=は「子ども手当よりも仕事をなんとかしてくれ」と切実な声を寄せた。子どもが保育園入園待機中という三十歳代の女性会社員=川崎市川崎区=は「少子化対策が不十分」と訴えた。 これに対し、「期待する」の中では、藤沢市の二十歳代女性パート社員が「政権交代のおかげで、今まで見えなかった問題が見えてきた」と答えるなど、引き続き民主党に希望を託す声が多かった。また、自民党の再生やみんなの党躍進を期待する人もいた。 期待する政治家としては、県内選出で人気が高い小泉進次郎衆院議員(自民党)が挙がった。このほか小泉純一郎元首相、石原慎太郎東京都知事、小沢一郎民主党幹事長らの名もあった。 また、人気グループ「SMAP」の木村拓哉さんや元サッカー日本代表の中田英寿さんを政治家に、という意見が挙がる一方、参院選で各党がタレントやスポーツ選手ら、著名人を次々擁立したことを批判する声もあった。 × 参院選公示日の公算が大きい六月二十四日まで、残り一カ月となりました。今回は、昨年の政権交代以降初めての大型国政選挙です。政治への失望感も漂う中、県内約七百三十万人有権者の票は、どこに向かうのでしょうか。その流れを見極めていく姿勢をタイトル「票流」に込め、参院選報道を展開していきます。 ◆3議席に7人出馬表明 神奈川選挙区千葉景子62 法相 民現<4> 金子洋一47 議院運営委員 民現<1> 小泉昭男64 (元)財務政務官 自現<1> 畑野君枝53 党中央委員 共元<1> 松田学52 (元)財務省職員 た新 中西健治46 (元)証券会社役員 み新 加藤文康47 幸福実現党役員 諸新 参院選神奈川選挙区では、これまで現職三人、元職一人、新人三人の計七人が立候補表明している。 民主党は、早くからともに現職の千葉、金子両氏擁立を決定。自民党は、候補を現職の小泉氏一人に絞って一議席確保を図る構え。 みんなの党は昨年の横浜市長選で落選した新人中西氏を立てる。共産党は一九九八年に当選した元職畑野氏の返り咲きを目指す。たちあがれ日本からは、元財務官僚の新人松田氏が出馬する。 (中山高志)
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