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【神奈川】

自転車専用レーン断念へ JR川崎駅東口の新川通り

2010年5月20日

新川通りに自転車専用レーンを設けた昨年11月の社会実験(市自転車対策室提供)

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 JR川崎駅東口で歩行者と自転車の事故防止に向け、車道に自転車専用レーンの設置を検討していた川崎市は、計画を見送る方針を固めた。昨年十一月の社会実験で、路線バスの運行に遅れが出たことなどが原因。市は十九日、市民や団体を対象に自転車対策全般のパブリックコメントの募集を開始、あらためて有効な施策を検討する。 (堀祐太郎)

 市は当初、新川通りのJR川崎駅前から国道15号までの約四百五十メートルの間で、片側三車線のうち歩道側の車線を自転車専用レーンにし、事故を防ぐ計画だった。だが、この区間は、一時間の路線バスの最大通行量が約百二十本に上る“バス銀座”。昨年十一月七〜二十日に実施した社会実験では、車線が減った影響で路線バスに平均五分の遅れが出た。

 また、荷降ろしの運送車両が中央車線で停車するケースも続出。学識者らや地元住民らでつくる外部委員会は三月、「道路交通に影響が大きい」として、自転車専用レーンの設置計画の中止を決めた。

 現在、新川通りで検討しているのは、市役所通りと同じく、歩道に柵などを設けて自転車専用レーンを設ける計画。市役所通りは来年度から、新川通りでは二〇一三年度からの実施を目標としている。

 市は、駐輪場の再編整備なども検討、パブリックコメントでは自転車対策全般への意見を募る。市自転車対策室は「自転車対策は川崎市の大きな課題。生活に直結する問題なので、多くの意見をお寄せいただきたい」と呼び掛けている。

 書式は自由で市のホームページや郵送、ファクスなどで提出。来月十八日締め切り。問い合わせは、市自転車対策室=電(200)2304=へ。

 

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