2010年3月28日 16時13分 更新:3月28日 19時11分
水俣病未認定患者団体「水俣病不知火患者会」は28日、熊本県水俣市で原告団総会を開き、国と熊本県、原因企業チッソ(東京)に損害賠償を求めた訴訟で、熊本地裁が提示した和解案を受け入れることを決めた。
被告3者は既に受け入れを表明しており、29日に熊本地裁で開かれる和解協議で原告、被告双方が和解案に正式合意する見通しだ。1956年の水俣病公式確認から54年。3万人以上に上るとみられる未認定患者の救済問題は決着に向け、大きく動き出した。
熊本地裁は15日の和解協議で(1)患者への一時金210万円(2)療養手当1万2900~1万7700円(月額)(3)患者会に支払う団体一時金29億5000万円--などの所見を提示していた。【西貴晴】