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久米島沿岸にサンゴ大群集 WWFJ「国内最大級」2010年5月19日  このエントリーを含むはてなブックマーク Yahoo!ブックマークに登録 twitterに投稿する

久米島沿岸で発見されたサンゴの大群集(横井謙典さん提供)
今回発見されたサンゴの群集位置

 久米島の南東約2〜3キロの沿岸(通称・ナンハナリ)の水深15〜35メートルで、この深さにある枝状サンゴとしては国内最大級のサンゴの大群集が見つかり、世界自然保護基金(WWF)ジャパンが18日までに確認した。主要な群集の分布範囲は長さ300メートル、幅200メートルまで確認できたが、全体の規模はさらに大きいとみられている。
 サンゴの大群集は水深20メートルより浅い所で見つかるのが一般的で、深い所にある大規模群集は、成立過程や維持の仕組み、生態系における役割など研究例が少なく、学術的価値が高いという。
 大規模のサンゴ群集は石垣島白保のアオサンゴ群集(南北約300メートル、東西約150メートル)があるが、それをしのぐ規模とみられる。
 枝状のミドリイシ属の一種が多く見られる群集を中心に、分布の割合を示す被度は70〜80%と高い。多くのサンゴ種が含まれており、周辺海域への幼生の供給源として、生態学的価値も高いという。
 昨年8月、久米島泊漁港の漁業者とダイビングインストラクターが発見。WWFジャパンが中心の「久米島応援プロジェクト」が同11月から始めた現地調査で情報を入手し、今年4月と5月に調査し確認した。同プロジェクトは6月にも久米島で説明会を開き、漁業関係者や地元ダイバーと協力して調査を進め、持続的利用を考慮した保全の在り方を模索する。
 WWFジャパンは「沖縄の海では近年、赤土の流出や、オニヒトデの大発生、白化現象を引き起こす水温上昇などの影響で、多くの海域でサンゴ被度が低下する状態が続いていた。今回のような高被度群集が形成・維持されていたことは大きな驚き」としている。


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