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石川のニュース 【5月25日03時15分更新】
旧制四高で使った実験機器を再現 金沢大サークルが静電気発生装置
元になったのは「静電誘導」という現象で電気を発生させる「ウイムズハート誘電起電 機」。1888(明治21)〜1905年の間に製造され、四高の物理実験で使用された 。現在は県自然史資料館が所蔵している。 ラボは昨年春、資料館から依頼を受けて同館が所蔵する四高由来の実験機器を調査した 。その際、ラボが開く児童対象の出前授業に復元した機器を生かす話が持ち上がり、高い 水準で繰り広げられた1世紀前の四高の科学教育も広く紹介しようと、子どもたちにも親 しんでもらえる発電機を対象に選んだ。 製作した「Dirod型発電機」は、高さ約50センチ、縦横約30センチ。四高の実 験機器と同様、発電機の中にある円盤に歯車状に金属棒が付き、円盤の縁にはプラスとマ イナスに帯電した二つの電極がある。円盤を手で回転させると、電極に近づいた棒が電気 を帯び、この電気をためる仕組みとなっている。 ラボは、児童に発電を体感してもらう材料として出前授業で使用するほか、高校生向け にオープンキャンパスで公開して発電の原理を考えさせる教材とするなどの活用法を検討 しており、復元プロジェクトの代表で理学部数学科4年の富澤優梨さん(21)は「今後 はほかの機器の復元にも取り組みたい」と話した。
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