南アフリカW杯
関連ニュースや各国チーム情報を掲載
トップ > 中日スポーツ > プロ野球 > 紙面から一覧 > 記事
【プロ野球】楽天・山崎が中日から初アーチ 12球団から本塁打を達成2010年5月24日 紙面から
◆楽天8−2中日生まれ故郷で待望の一発が飛び出した。楽天の主砲・山崎は2回1死走者なしで先発山内の高めスライダーをフルスイング。バックスクリーンに先制の9号ソロを突き刺した。通算372発目は古巣中日からの初アーチ。これで近鉄を含む12球団から本塁打を記録する偉業を成し遂げた。 「やっと中日戦で打てた。やっぱり力が入っていたね」。9回にも左中間へ特大の10号ソロを放ち、今季初の1試合2発。自身14度目の年間2けたアーチも記録し、「1本目はほっとした。2本目は(本塁打を)狙ってやった」としてやったりの表情を浮かべた。 大型連休までは打率2割前後と不振だったが、相棒の一言が復調のきっかけとなった。14日の広島戦(マツダ)の試合直前。2試合連続でスタメン落ちした怒りを冷ますべく、ほぼ専属で練習相手を務める部坂打撃投手(元阪神)と特打を行った。その際、山崎は「何でもいいから気付いたことがあったら教えてくれ」と頼んだという。 コンビ4年目。初めて助けを求められた部坂打撃投手は「打つ前に打球が(左右)どっちにいくか分かります」と返し、山崎は「うそ」と絶句した。強い打球を打とうとするあまりに重心が後ろにかかる傾向も伝えると、踏み込んでいくように即座に修正。自身初の代打満塁弾が出たのはその直後だった。 単身赴任のベテランはこの日、愛知県東海市に住む家族のほか、両親、きょうだい、親せきをナゴヤドームに招待。自らを奮い立たせた。「中日にはお世話になったので三振する姿よりも、元気な姿を見せたかった。でも、ファンもたいがいは忘れちゃってるかも」 中日を出てから8年。かつての本拠地でのヒーローインタビューで「今日、地元でこうやって打てて、ホントに幸せな気持ちです」と語った主砲。ようやく故郷に錦を飾った。 (鶴田真也)
|