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【コラム 撃戦記】亀海に無敗での世界挑戦を期待2010年5月12日 ボクシングの醍醐味(だいごみ)はやはりKOに尽きる。そう期待させるパンチ力の持ち主が、帝拳ジムにいる。4月13日に後楽園ホールであった日本スーパーライト級タイトルマッチで、新王者になった亀海喜寛(27)。小野寺洋介山(29)=オサム=に挑戦し、9回にレフェリーストップのTKOで破った。 亀海は北海道出身で、高校、大学でアマ3冠。今回が初のタイトル戦だったが、小野寺から1、2回にダウンを奪い、粘る王者を終盤に右をクリーンヒットさせた。これで15戦全勝(13KO)。技術は発展途上だが、強打者と対するリング度胸がいい。 帝拳は昨年から新会員を制限し、量から質の少数精鋭主義に変えた。王者も世界、東洋、日本で5人。世界が狙える15位以内の世界ランカーも元世界王者を含めて4人。ジムの勢いも亀海に追い風だ。 だが、浮かれていてはいけない。中盤にノーガードで小野寺を挑発、パンチを打たせた稚拙なパフォーマンスはいただけない。打たれ強さのアピールもダメージの蓄積はマイナス。27歳に世界のチャンスはそう多くはない。一戦一戦を大事にして、無敗での世界挑戦を期待している。 (格闘技評論家)
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