中日−楽天 5回裏1死、右前に安打を放つ荒木。投手田中=ナゴヤドームで(谷沢昇司撮影)
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どんなに離されてもあきらめない。荒木の闘争心が、バットと足に伝わった。5回、それまでチームがわずか2安打に抑えられていた楽天・田中から右前打を放つと、続く7回にも同じように右前打。得点にこそつながらなかったが、いずれの出塁でも果敢に二盗も試みて、1つ決めてみせた。
「(田中は)まっすぐに力があるし、スライダーにも切れがあるんで、早いカウントから打てる球を積極的に打っていくしかない。追い込まれると難しいので。それが、きょうはいい結果につながったと思います」
ささやかなリベンジだった。昨季の交流戦では田中に対して7打数1安打。悔しい思いだけが残った。やられたらやり返すのがレギュラー野手としての鉄則。反省と対策を忘れることなく、対戦に集中した。
開幕当初の故障の影響で、今季はここまで盗塁を量産できずにきたが、この夜の今季4盗塁目で「足もだいぶいいのでね」と手応えをつかんだ様子だ。9回にも元同僚・小山から安打を放ち、4月23日の阪神戦以来となる猛打賞。リードオフマンがさらに加速すれば心強い。 (安藤友美)
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