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魁皇 通算1000勝!23年目で偉業達成

1000勝を達成し、関係者から贈られた花束を手に笑顔を見せる魁皇 
1000勝を達成し、関係者から贈られた花束を手に笑顔を見せる魁皇 
Photo By スポニチ

 大相撲夏場所千秋楽が23日、東京都墨田区の両国国技館で行われ、大関・魁皇が琴欧洲を寄り切って9勝目を挙げ、千代の富士(元横綱、現九重親方)に次いで史上2人目となる通算1000勝(665敗)を達成した。これまで周囲から何度も引退を勧められたが、決してあきらめることなく土俵に上がり続け、23年目で偉業を成し遂げた。 【取組結果

 早々と外国出身力士に絞られた賜杯争いが13日目に終わり、琴光喜の野球賭博疑惑まで飛び出した夏場所。そんなモヤモヤを吹き飛ばすかのように、千秋楽で魁皇が史上2人目となる通算1000勝を達成した。館内からは今場所最大級の拍手が送られ、ベテラン大関が勝ち名乗りを受け終わっても“魁皇コール”は止まらなかった。「あれだけ声援をいただいた中で気合が入った。(記録は)何とも言えない。自分の中では意識していなかった」。言葉は謙虚だったが、珍しく37歳の目尻が下がった。

 記念すべき1000回目の勝利は、37歳になっても「この形になったら負けない」と言う自分の型で決めた。「絶対に自分の形で行く」。琴欧洲を相手に得意の左四つ右上手の型をつくり、あとはひたすら寄るだけ。過去5度賜杯を手にするたびに「次期横綱候補」と呼ばれた、全盛期さながらの力強い相撲で節目の勝利を挙げた。

 昨年の九州場所後に故郷、福岡・直方の実家に帰った際、父の誠二さん(68)と2人きりで10年前の夏場所で初優勝を飾った当時の映像を見た。その時、魁皇は父に向かって「この頃の力強さが出ない」と漏らしたという。88年からの土俵人生で両ひざ、両腕、腰に故障を抱え、体はボロボロ。父は「オレはいつやめてもいいよ」と息子に語りかけたが、息子は「まだ相撲が取れるから」と引退という2文字は決して口にしなかった。

 師匠の友綱親方(元関脇・魁輝)からも3年前に「もういいじゃないか」と引退を促された。しかし、「まだ納得できていない。やらせてください」と頭を下げた。師匠は「相撲に対しての気持ちと頑固さだけは負けないよね」と言う。今でも毎日、稽古場で若い衆を指導するとともに体のケアを怠らない。この日、魁皇は偉業を達成できた理由として「いろんなものを犠牲にして相撲のことだけを考えてきたから」と説明した。

 地道に白星を積み重ねて、次なるターゲットは千代の富士の1045勝となったが「気にしてない。納得するまで相撲を取れればいい」。自分なりの相撲道を貫き、魁皇は体が続く限り土俵に上がり続ける。

 ▽魁皇の主な記録 幕内在位101場所と幕内通算832勝は史上1位。幕内出場1364回は史上3位(1位は高見山の1430回)で、通算出場1651回は史上4位(1位は大潮の1891回)。大関カド番回数12回は史上ワースト2位(1位は千代大海の14回)。

 ▼貴乃花親方(元横綱、本紙評論家)偉大な記録を達成しておめでとう。ここまで来たらあと45勝。もう一つの目標を目指す必要が出てきました。右上手を取った時のお客さんの拍手は素晴らしい。この日の三役そろい踏みで見せた、どっしりとしたしこの踏み込み。若い人たちはあの姿を目指してほしい。

 ▼九重親方(元横綱・千代の富士)(自分が持つ歴代1位の1045勝まで)首を長くして待っている。45勝は重い。頑張らないと。

Yahoo!ブックマークに登録 [ 2010年05月24日 ]

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