東日本協会は当初、亀田ジムの消滅を意味する除名も検討したが、すぐに無期限活動停止にトーンダウンした。最終的には「選手を守ることが第一」と、ジムの存続を認めた。4月に下した処分は何だったのか。
独自の練習方法を貫く3兄弟が他ジムに移籍することは実質、不可能だった。東日本協会は練習場として3カ所のジムを用意したが、一度も利用されなかった。
協会預かりの身分は暫定的な措置。世界ボクシング協会フライ級王者の大毅の防衛戦が迫っていることもあり、問題をこれ以上長期化させられない。亀田ジムを残すしか、早期決着への落としどころはなかった。
今後一番のネックとなるのは、父史郎氏の影響力だろう。吉井氏はジム発足時からトレーナーに就いているが、選手の指導を含め、史郎氏が全権を握ってきた。史郎氏は3兄弟の芸能活動などをマネジメントする亀田プロモーションの代表取締役も務めている。
強い親子関係がある状況で、吉井氏は3兄弟を管理、監督できるのか。根本的な問題は解決していない。